「朝日岳」という名前の山は全国にいくつもある、最も高山植物が豊富で、自然に満ちていると言う点では北アルプス後立山連峰の北端に位置する「朝日岳」が最右翼だと思う。
 もっと実力があれば日本海の親不知まで歩いてみたいとも思うが、今日の下山先である蓮華温泉まででも10時間以上かかるので、それで精一杯であろう。
 日 時:2010年8月5日(木) 
 山名:朝日岳(標高2,418m)
 参加者:◎

朝日岳から蓮華温泉へのマップ

 登りは朝日岳山頂に向かうときと、最後の蓮華温泉に登り返す時だけなのだが、いかんせん距離が長い。12.5kmという長丁場。

 途中で栂海(つがみ)新道が分岐していく。
 花園三角点を過ぎたら暗い樹林帯の中を4時間近くトボトボと歩くことになる。
朝日小屋出発    標高2,140m   3:30

 2時起床。大部屋なので他の客が起きないよう、あらかじめパッキングしてあるザックだけを持ち、時計のライトを数回点灯させ足下を確かめる。小屋は静まりかえっている。
 自炊場で朝食と昼食を造り、その間に出発準備。外に出てみると満天の星、下には富山市街、日本海には漁り火、なんとも言いようのない幸福感。キャンプ中の高校生パーティーも既に食事作りを始めたようだ。

 山頂まで1時間ちょっとかかるので3時半に出発、無言でお礼を言って静かに小屋を後にする。
 知っている星座を確認しながらヘッドライトをつけての山行は、今度は富士山だなぁとか思いながら。

朝日岳山頂    標高2,418m   4:45

 予定通り、10分前に山頂に着いた。無人の山頂を独占して御来光ショーが見られると喜んでいたら、高校生パーティ13人がガヤガヤと登ってきて、いきなり山頂はお祭り騒ぎになってしまった。主役を奪われた私たちは、ゴソゴソと端っこに追いやられてしまった。

 ま、そうはいっても御来光は平等に出てくる。火打山の横からまん丸ででっかい太陽がゆっくり登ってくる。今日の太陽は本当にデカイ!
朝日岳山頂で尾御来光

 高校生パーティのうち、既に遅れていた女性(OGのようだ)がやっと到着して、全員で記念撮影している。
 山岳部でキャンプしているだけあって凄い荷物だ。全員が80L以上のザックを持っている。でも、なんでこの荷物で雪倉岳避難小屋を使ったんだろう?
妙高、火打

 あそこ(火打の脇)から御来光が上がりました。
富山湾から能登半島

 
能登半島がかすかに見えますね。

劔岳   標高2,999m

 白馬からよりも全容がハッキリ見える。また行きたくなる山。ブームが去ったら行ってみよう。

影朝日

 
富山湾から能登半島にかけて朝日岳の影が伸びていたが、徐々に短くなってくる。
  白馬岳、旭岳    標高2,932m

 昨日はあそこを越えてやってきたのだ。
白馬岳からのパノラマ
白馬岳からのパノラマ

 上の写真よりちょっとパノラマが広がっているだけ。(..;)
 左が小蓮華。
朝日岳山頂での記念写真

 高校生パーティーは間もなく出発。
 Emirinは虫さされとものもらいで右目がお岩さんになってしまった。

 そろそろ出発しなくっちゃ。5:15  
朝日岳から白高地に向かう

 雪田が朝日に輝く。気持ちのいい下降が続く。

ハクサンイチゲ

 やっぱりこの時期にはハクサンイチゲが一番似合っている。
チングルマ



シロウマアサツキ

 
他の山域ではほとんど見かけない。珍しいのかな。
お先にどうぞ

 
後続が続々とやってくる。どんどん抜かれる。

 富山市街が間近に見える。なんだか、あそこまで歩けそうな気がしてくるから不思議。
五輪山    標高2,253m

 五輪山の下を巻いていくんだ。ふぅ・・・。

 あしながおじさん:わかったって、もう。
お花畑

 五輪山の山麓も広大なお花畑。花に食傷しそうだ。
  栂海新道分岐

 
ここから進路を左にとれば、日本海に抜ける。栂海山荘、白鳥山荘という2つの山小屋を使って(強い人は一泊で歩ける)海抜0メートルまでというのもロマンがあっていいな。

 小屋でお話をした72歳のおじさんが言うには、九州から来た81歳のおじいさんはこの登山道を登って朝日小屋に来たんだって。すごいな。それも九州から一般道を使って車で登山道まで来ているそうな。はぁ、すご。
湿原のお花畑

 広大なお花畑が広がり、ルンルン気分で進む。
雪田に咲くハクサンイチゲ、チングルマ
  まだ9.6kmもある    6:15

 朝日岳山頂1時間降りてきたのに、まだ1.3kmしか来ていない。ということは、、、、、まだ蓮華温泉まで9時間以上もかかるってこと?
 はぁ、気が抜けてしまいそうだ。
コバイケイソウ


リュウキンカ
ヒオウギアヤメ


ニッコウキスゲ

小休止   7:45

 展望台がある。白馬岳がまだ見えている。

 高校生パーティで例の女性が膝を痛めてスローダウン。荷物を振り分けている。膝を引きずり始めており、あと9kmの長丁場は厳しいぞ。かわいそうだけど、どうしてあげることもできまない。
小休止

 
パンをちょっとだけ食べてお腹を満たす。ベンチは露に濡れていて座れない。カメラの電池容量が残り少ないので予備と交換。約600枚は大丈夫だった。



  出発 8:00
ヒオウギアヤメ


カタツムリ

 
ひえ〜、、、、でっかいカタツムリだじょ−。
 びっくり! (・。・)
白馬岳の見納めか

 
かろうじて白馬岳が見えているが、これ以上降下するとみえなくなりそう。しっかりと目に焼き付けておこう。

 朝日岳も山頂付近は見えないが、あそこから降りてきたんだ。

オニシオガマ

 
ほんとにカワイクナイくらいでっかい。だからオニなんだな。


ヨツバシオガマ

 やっぱ、これくらいがカワイイという基準だ。
リンドウ



ツルリンドウ
 
よーく見ていないと見逃してしまうほど小さくてカワイイ花。短縮形「ツルリン」、真っ赤な実になる。
そして白馬岳は見えなくなった

 
雪倉岳の陰になって見えなくなった。(^^)/~~~


 今日も空は青い。
五輪の森    7:30

 
標識を見てガックリ。蓮華温泉までまだ8kmもある。さっきからたったの1kmしか進んでない。山はこんなスローペースだから厳しいよな。


トリカブト


 できれば、この根っこで遊んでみたい。
  元気印の72歳のおじさん

 
小屋で話をしたおじさん。大津市から車で来ている。昨日はアヤメ平から黒岩まで朝日小屋から往復して小屋に連泊。初日は蓮華から白馬と○に同じコース。朝日小屋が気に入って毎年来ているそうだ。
 遙か後方から現れて、ホイホイと駆けるように降りていった。まったく元気なおじさん(敢えておじいさんといわない)だ。参った参ったですよ。またどっかで会いましょうね。
蓮華温泉が見えた

 
おぉ、遙か彼方に蓮華温泉ロッジが見えた。これで、生きて帰れる、ってオーバーな。
 でも、まだ8kmぐらいあるんだよ。そして、6時間ぐらいかかるんじゃなかろうか?下って登るのもいやだなぁ。
ワレモコウ

 だと思うんだけどなぁ(自信ない)
青ザク

 
五輪の森を抜けると、すがすがしい(というより直射日光が痛い)青ザクに出た。ザクとはガレ場の意味であろう。
 白馬大池に続く稜線。

 妙高、火打も随分高く見えるようになった。

 随分先の木道を高校生パーティいが行く 
雪倉岳

 昨日から優しく見守ってくれた雪倉岳。どこから見ても綺麗な山だ。

  青ザク 休憩場  8:00

 日差しが痛いが風はさわやか。腹減ってきた。水は既にお互いが1Lを飲み干している。

 高校生パーティは女性を残して行ってしまったが、女性がまだ遙か後方を歩いているはずだ。どうすんだろ?人ごとながら心配になってくる。
五輪高原

 
湿地帯まで降りてくる。木道が整備されている。ワタスゲが出てきた。今の時期にワタスゲが残っているとは思わなかった。
コバギボウシ



コウリンンカ
エゾシオガマ



足下がおぼつかなくなってきている・・ヨタヨタ
湿原の水場

 うるさいおばさんの5人組がここでも。追い抜かせてあげたら30m先で止まって「冷たい水がある」と大騒ぎ。ったく、嫌いな連中だ。静かにしろ!
花園三角点   標高1,754m    8:45

 ここから先はカモシカ坂と呼ばれる樹林帯に突入する。1時間半は景色もないのでカメラはザックにしまう。あ〜暇だ。
 
 風はないし、蒸し暑いだけ。どんどん高度を下げていく。
 
 蓮華温泉を早朝出発した人たちとすれ違う。まだまだですので頑張って下さいね。
白高地沢  標高1,354m   10:30 

 標高が一気に400mも下がったので暑い。花園三角点から1時間45分もかかった。下りに弱いからしょうがないか。

 仮設の橋を渡って休憩。木陰もなく暑い。川の水で顔をあらってスッキリ。準備していた昼食をぺろり。うま〜。

 くだんの高校生パーティの一人が女性を待っている。まだ、当分来ないよ。

  日差しが痛い

 
ハッカ水、防虫ジェル、その上に日焼け止め。完全にしているはずなのだが腕は段々と黒くなるばかり。完全な土方焼けなっちまった。
 「あ〜ん、大切なお肌がぁ・・・」

 続く瀬戸川の鉄橋(標高1,170m)を12:00に通過。ここでも高校生パーティのリーダが待っていた。まだ3時間以上は待つんじゃないかと言っておいた。事前の打ち合わせ不足では?  
兵馬ノ平    標高1,320m   13:00

 瀬戸川を渡ってから、ずっと登り。最後の400mの登りはこたえるねぇ。「兵馬の平」と呼ばれる湿原に出る。たいした見物はないけど、ちょっと休憩。
 昨日からの単独行女性が現れて「あと20分で着きますよね?」って。あんたねぇ、地図は?そうか、ガイドブックだけか。どの地図を見てもあと1時間って書いてあるはずなんだけどね。

 走る気力がありゃ、20分で行けるかもね。

そして花はどうでもよくなっていた  14:00着

 
ここから歩くこと1時間でやっとスタート地点の蓮華温泉に戻ってきた。14時だった。疲れたぁ。Emirinの右目はほとんど腫れ上がって見えないという。ロッジの人に聞いたが、ブヨではないかとのこと。途中の薬局で目薬を買う。
 蓮華温泉の風呂はやめて、道の駅小谷(おたり)の「深山の湯」に入ってさっぱりする。北アルプス街道筋で知人がやっているモシカスポーツの茶店に立ち寄ろうかと思ったが、木曜日は定休日って事を思い出した。
本日の行程  (朝日小屋〜蓮華温泉)

歩行距離 11.4km
歩行時間 10.5H



           お疲れ様でした。                 - 完 -  

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