双六〜黒部五郎〜鷲羽の山旅
第2日目(2008年7月22日)
双六〜黒部五郎



全体鳥瞰図(左)と第2日目コース(右)

 
 双六小屋を出発し、双六岳、丸山、三俣蓮華のピークを経由し、黒部五郎小舎まで降り、黒部五郎岳をピストンして黒部五郎小舎に戻るコース。かなりハードな行程となる。

高低グラフ
  
 
双六小屋(標高2,550m)から、まず双六岳(標高2,860m)に登り、稜線を移動して、丸山(標高y2,854m)、三俣蓮華岳(標高2,841m)のピークを越える。黒部五郎小舎(標高2,340m)まで一気に下り、黒部五郎岳(標高2,840m)をピストンする。CT(コースタイム)は8時間43分。標高500mの山を2回登るような感じだ。当然、休憩時間は入っていないので、実際の時間は長くなる。。
双六小屋の夜明け 標高2,550m 時刻4:55

 
午前4時。常念岳のあたりが紫色に染まっていく。双六岳山頂から御来光を見る人が、続々と出発していく。
 双六小屋からでも、御来光は見えると言うことだったので、朝食を作りながら外に出てみる。
モルゲンロート

 
鷲羽岳山頂付近から赤く染まっていく。御来光の瞬間が迫ってきた。
双六岳の夜明け

 
北鎌尾根の上から7月22日の太陽が顔を出した。
 双六小屋にもまもなく陽が当たる。

 イワツメクサが夜露をはねのけて優しく揺れる。
朝食

 
朝食はドライフーズの「五目ご飯」と「ピラフ」、なかなかいけるよ。
 食堂に夜明け前から並ぶより、自炊の方が気が楽だし、第一安く上がる。

 個室は快適。8月になると2段ベッドと1畳の畳に、6人が押し込まれることになるという。
出発  時刻5:30

 
風は強いし、かなり寒い。夏とは思えない。


ゴゼンタチバナ
 
 
ハイマツの間に、綺麗な花 が。
 ゴゼンタチバナは葉っぱが6枚にならないと花が咲かない。
巻道分岐

 
三俣山荘からの戻りには、この巻道を使おうと思う。
 本日は双六岳山頂を目指すので、そのまま直登する。

 雪田が現れる。おぉ、涼しい。(^^)v
やや、槍だ

 
稜線から振り向けば、槍ヶ岳が顔を出した。おお、やっと出たな、って感じ。


アオノツガザクラ
 
イワカガミ



ミヤマダイコンソウ
掟破りの直登

 看板:「雪田の雪が多いため、危険です。双六山頂へは春道の中程から中道を抜けてください」

 すっごく遠回りをすることになる。
 ここは、一気に直登しかないと判断し、岩ゴロゴロの間をよじ登る。さすがに、Emirinは恐怖を感じたようで、冷や汗タラタラ。
イワウメ


コバノツメクサ
槍だ、穂高だ

 双六岳稜線から仰ぎ見る槍ヶ岳はダイナミックだ。双六岳はたおやかな稜線。
双六岳山頂  標高2,860m 時刻6:40

 
雲が下がって来たので、視界が開けてきた。とりあえず、槍だね。

 携帯のアンテナが立っているので、この景色を早速ブログにアップしておこう。
段々と天気が良くなるぞ

 槍ヶ岳がぽっかりと浮かび、頭上の雲も流れていった。今はまだ風が強いが、今日も快晴になりそうだ。

 双六山荘からは西鎌尾根を登れば槍ヶ岳に続いている。
笠ヶ岳  標高2,898m 

 双六岳山頂付近からの笠ヶ岳。この角度から見ると、菅笠そっくりに見える。槍ヶ岳あたりから見ると、ノッペラなのに。
 弓折分岐から笠ヶ岳に向かう人がいたっけね。
一段とカメラが不調に

 ほとんどシャッターが落ちないか、エラーになる。マニュアルフォーカスにするとなんとかごまかしながら撮ることができるか?歩きながらも必死にカメラをいじくり回している。

クロユリ
チングルマ

コバイケイソウ
チングルマ


お花畑
ハクサンチドリ


ショウジョウバカマ
中道分岐

 双六小屋から中道(巻道)を通るルートと合流する。これから、丸山への登りと変わる。
 丸山の山頂とおぼしきところには標識もなく、一番高いところも巻いて進むので、いつピークを過ぎたのか解らない。

アカモノ(イワハゼ)
ライチョウに出会う(その1)

 ライチョウの親と子供が3羽優雅に遊んでいる。人が近づいてもあまり逃げない。あまり近づきすぎると、「クゥクゥクゥ」と鳩のような鳴き声を出す。子供は無頓着で右往左往するだけ。とりあえず登山道を先に進んでいる。
安全確認

 
子供のライチョウがハイマツの中に身を隠すと、親は岩の上に登って、あたりを確認する。外敵が居るのを知るとものすごく警戒をする。
稜線を歩く

 これぞまさしく雲上の散歩。残雪が残り、さわやかな風が頬をうつ。会社の事を一切忘れて、自然に溶け込む。
 笠ヶ岳があんなに遠くになった。

 が、携帯への電子メールは一気に現実に引き戻してくれる。
槍を見ながら

 たなびく雲の彼方には「槍ヶ岳」がずっと見えている。どこから見ても槍ヶ岳はカッコイイ。この位置からだと小槍は見えない。
チングルマとイワカガミ

 
今回の高山植物写真の中で、○が最も気に入った一枚。


タカネヤハズハハコ(タカネウスユキソウ)
雪田を通してみる八ヶ岳

 真夏なのにこんなに雪がある。まるで冬山のようだ。
 といっても、槍には雪がないし・・・。
 清涼感あるれる写真だと思いません?
高巻き

 時にはこうして雪田を避けて、岩の上を通過することになる。
  雪渓に咲くチングルマ

 
三俣蓮華岳  標高2,841m 時刻8:30

 
黒部五郎岳方面への巻道を分け、三俣蓮華岳の山頂に向かう。
 山頂手前に岐阜・富山・長野三県の県境標識がある。

 さて、ここで問題です。
 「転落するとしたらどの県がいいでしょうか?」
大展望

 デジイチがほとんど役に立たなくなってきた。最後のあがきでMFで撮影している。ピントだけでなく、絞りもあやしくなっている。

 たまたま登ってきた人と撮りッコ。
 「あ、このカメラ液晶が真っ暗で何も写ってませんよ」
 ドキッ〜
 「・・・・あ、いいんですよ。一眼レフなんですから」(今はLiveviewだが)
  黒部五郎方面に向かう

 標高差500m強を一気に下ることになる。なんだか、元気がなくなってくるなぁ。明日、またここを登り返すのか?うう、もう行きたくないなぁ・・。

 あちこちに雪渓が残っており、慎重に下る。
薬師岳と雲ノ平

 なだらかな山容を見せているのは、薬師岳(標高2,926m)である。いつかはあの山にも登ってみたいなぁ。手前が、今回の最終目的地である雲ノ平。赤い屋根の「雲ノ平山荘」が肉眼でも見える。黒部源流を通過していくのも結構大変そうだ。

キバナシャクナゲ
黒部乗越  標高2,661m 時刻9:20

 比較的平らな雪田は余裕で横断できる。


双六岳

 朝一番で通過してきた双六岳があんなに高い。
黒部五郎岳


 
樹林帯に入り、大きな岩がゴロゴロしている急坂を下る。黒部五郎岳を覆い隠していた雲が晴れてきた。いいぞいいぞ。
  黒部五郎小舎  標高2,341m 時刻10:45

 
黒部平の鞍部に立っている。数年前にトイレが回収され、バイオ式簡易水洗に生まれ変わった。

 この日は平日なので一人布団一枚。6人が相部屋になった。夜中は例によってイビキの合唱。耳栓着用。
ヘリでの荷揚げ

 小屋は物資輸送の真っ最中。ヘリが来る10分前ぐらいから従業員が安全確保のために、登山者を近づけない。しっかり教育されている。
 ベンチも小屋の中に入れ、玄関はしっかりと押さえておく。すごい烈風が吹きまくる。

 我々も小屋の中に入り待機。自炊場を借りて昼食を作る。
空荷で黒部五郎岳に向かう  時刻11:30

 小屋にザックを置き、雨具と水と非常食ぐらいを持って、黒部五郎岳をピストン。空荷だと何も背負っていないみたいだ。

 稜線コースと雪渓コースがあるが、一般には雪渓コースがお勧めとのこと。稜線コースは危険な上に展望もあまりよくないし、時間がかかる。
ハクサンイチゲ


シナノキンバイ
  黒部五郎岳  標高2,840m 

 
氷河の名残である巨大なカールに、巨岩が点々と転がり、雪解けの清流が流れている。『花の百名山』の著者田中澄江は、この山を「一番好きな山」として紹介している。
 「黒部五郎」という名は”黒部にある岩がゴロゴロした山”という意味である。
チングルマ

 「花の百名山」で、黒部五郎はなんと、チングルマで選ばれているのだ。それほどきれいに咲いているし、雪渓にもよく似合う


ミネズオウ
カールに残る雪渓

 どこか涸沢を思わせる雪渓。

 登山道は右の方についていて、急登を登下山することになる。
登りきったところが黒部五郎の肩、北の俣岳経由で太郎平に行くコース。
黒部五郎岳山頂  標高2,940m 時刻13:45

 
黒部五郎小舎から2時間15分。おぉ、標準コースタイムより15分も早い。なぁに、荷物を背負っていないからだろう。

 山頂には他には2名いあた。残念ながらガスが上がり、眺望はいまいちだった。
標識がダブっている

 
標識が2枚あるので1枚にして写真を撮ろう。どうせ、山頂は独占状態なのだ。
山頂から黒部五郎小舎

 
カールの向こうに小屋が見える。
 カールでは、先ほど降りていった4人組がすってんころりんとこけている。4人中3人まで転んだ。

 下りの標準時間は1時間40分となっているが、2時間20分もかかってしまった。やっぱり下りは極端に遅くなるな。
 人いきれで蒸し暑い夜を過ごした。
・・つづく


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