第2日目(9月18日)
燕岳〜大天井岳〜横通岳




 もっと大きな地図 本日の行程(青い線)
   
燕山荘〜燕岳〜燕山荘〜大天井岳〜東大天井岳〜横通岳〜常念山荘

 
標高2,500m〜2,800mの軽いアップダウン。天気がいいのでさわやかな高原散歩。とはいえ、けして侮ってはいけません。かなり歩き疲れるコースです。
  燕山荘から安曇野の夜景  標高2,704m 時刻4:00

 
夜半過ぎまで屋根をたたいていた雨の音が消えた。相変わらず風の音だけが聞こえる。
 寝ている人を起こさないように忍び足で外に出てみると、安曇野の明かりがキラキラと目に飛び込んでくる。綺麗な輝きだ。

 小屋の人もまだ起きてこないがお湯を沸かす。燕山荘は客室で自炊をさせてくれるからありがたい。
燕岳に向かう 5:15

 
一般の宿泊客より一足先に朝食をすませる。これだから自炊は便利なんだ。

 でも御来光時刻が5:30頃だから山頂での御来光は無理かも知れない。急げや急げ!強風にもめげず燕岳山頂を目指す。遠く富士山が見え隠れしている。
御来光直前

 
雲が高いから綺麗な御来光は期待できない。出たとしてもいきなり明るい太陽だろうな。
御来光  5:35

 燕岳山頂まであと5分ほどのところで、太陽が出てしまった。しばらく立ち止まって神秘的な輝きに見とれてしまう。
 あぁ、今日で9月なって3回目の御来光だ。まぁ、毎回違う御来光なので助かるけど。
夜明け前の槍ヶ岳

 
モルゲンロートに染まる直前の槍ヶ岳。やっぱり、見てもカッコイイ山だ。
  槍ヶ岳  (標高3,189m)

 
モルゲンロートに染まった槍ヶ岳。あっと言う間に下の方まで陽が当たるようになる。
北燕岳方面

 
夏にはコマクサが群生して一面がピンク色に染まるという北燕岳。今は、オレンジ色に輝いています。
燕岳   標高2,762m 5:45

 
夜が明けた。さぁ、本格的な縦走の幕開けだ。

 いつまでもここでパノラマを満喫していたい。

槍ヶ岳から右に双六岳、三俣蓮華岳、鷲羽岳、ワリモ岳、野口五郎岳と裏銀座縦走ラインがくっきり。
今日の縦走路  

 
燕山荘に戻り、稜線歩きで正面の大天井岳に登り、左手にコースをとって東大天井岳から常念小屋に向かう。標準で6時間の行程。

 燕山荘に戻る途中、ナナカマドの実が真っ赤に色づき、早くも秋の気配を感じさせる。
燕岳を振り返る

 
燕岳は花崗岩の山。登山道は花崗岩が砕けた砂地になっている。山頂付近には奇岩が多く、イルカ岩、クジラ岩などがある。    
燕山荘に戻ってきた

 
ザックはまだ寝床においたままである。寝床は2畳の簡易間仕切りに二人。混雑時は4人が互い違いに寝ることになるんだろう。
 それでも、接客態度やサービスは今回の山小屋の中では一番良かったヨ。
 ほとんどの人が6時に食事をして出かけてしまっている。
  燕山荘から槍ヶ岳

 
槍ヶ岳が見える位置に立つ山小屋って得ですよね。これだけでも人が来るんだから。
 今回気がついたことの一つ。ほとんどの登山者は1泊2食+弁当というパターン。燕山荘でも素泊まりは◎だけだった。みんなリッチだね。1日で4,000円×2=8,000円も差が出る。3泊するので\24,000もの差となる。このお金でテント外張りを買ったようなもんだ。

 降りしきる雨や強風の中にテント張るのはちょっと人間以下になるような気がして・・・。
出発、、、燕岳と槍ヶ岳

 
予想通り、最後の出発者になってしまった。既に7時。
 燕岳に別れの挨拶をして、大天井岳に向かう。今は槍ヶ岳が見えているが、いつ見えなくなるか解らない。今の内に写真を撮っておこう。

 風がちょっと強いが、富士山の突風を考えればそよ風だ。
大天井岳に向かう(1)

 緩やかな稜線を登ったり下ったり。何も辛くねぇ。

 燕山荘から散歩を兼ねて来ているグループがいる。1時間ほど歩いたところで戻るらしい。まぁ、気楽でいいんじゃない。こっちは荷物が肩に食い込むよ。
大天井岳に向かう(2)

 
槍ヶ岳を股下に納めたりして、あ〜ぁひどいんだ。
大天井岳に向かう(3)

 
「僕、マタゲない?」「あるもん」バキッ!!☆/(x_x)

 燕山荘と燕岳があっという間に遠ざかって行く。
蛙岩

 
正面から見ると、どこが蛙の格好をしているか解りかねるが、後からこうやって見ると、はは〜んと納得する。

 風に飛ばされないように、巨岩をいくつかクリアするとまた砂地となる。
槍ヶ岳と大天井岳

 
槍ヶ岳は相変わらずの絶景。正面に今日の中間地点である大天井岳が見えてきた。うわ、まだあんなに遠いよ。北アルプスのスケールの大きさを思い知らされる。
後方には立山から剱山

 
後方からは名実ともに日本一?の剱山が見送っている。やっぱ、スゴイ迫力だよな。

 あんなすごいところを冬季に登ったり、日帰りするキチガイみたいな人もいるんだから怖い。

 前方を歩いていたグループはここキジを打って引き返していった。
大下り

 
ちょっと怖そうな場所だが、大したことはない。ここも槍ヶ岳の絶景。まだまだ飽きは来ないよ。
しばらく鞍部

 
鞍部に降りると無風状態。急に暑くなり上着を脱ぐ。小休止。ここにはハハコヨモギぐらいしかない。

 ナナカマドの遙か前方には富士山がうっすらと見えている。
リンドウ

 
秋の代表的な花。もう、これしかないとっても過言ではない。どこかの大学生が高山植物の調査をしている。◎が知っている花を、必死で図鑑で調べている。指導教官も一緒に図鑑を見ている。ちょっと信じられないレベル。
八ヶ岳、富士山、有明山

 
八ヶ岳の右手に富士山が見える。

 ナナカマド越しに有明山がそびえている。
  
ウメバチソウ、ヒョウタンボク

 
え?まだウメバチソウが咲いている。びっくり。

 ヒョウタンボクは赤い実を付けている。これが猛毒なんだって?
槍ヶ岳、大天井岳

 
このあたりは自転車ロードと呼ばれる平坦な場所。高原散歩で爽快な気分。右に槍ヶ岳、正面に大天井岳が迫ってきた。アップダウンに飽きてきた。
唯一の鎖場、表銀座との分岐

 鞍部に下るときに、このコースでタダ一箇所の鎖場が現れる。なんてことはない鎖場。大岳山と大差なし。

 ちょっと登ると、表銀座(槍ヶ岳方面)との分岐点。槍に行く人のほうが多いんだろうか?

 強風で飛ばされそうになり、何度も耐風姿勢をとる。

大天荘

 
強風に怯えながら無事に大天荘に到着。表銀座方面なら大天井ヒュッテを通過する。

 今年は雨が少なく、この山小屋では水不足になりヘリで水を運んだという。今年の北アルプスは水不足。

 山小屋に荷物をおいて、大天井岳(片道10分)まで往復する。
大天井岳山頂   標高29225m 11:00

 
燕山荘から4時間もかかった。特に大休止をしたつもりもなかったが、やっぱりカメ足では時間がかかる。

 それにしても、雄大な景色。今回の縦走では最高地点となる。二人で独占してしばし我を忘れてうっとりする。槍ヶ岳はこのあたりからが一番大きく見える。まだ、小槍が見える角度にいる。
穂高も迫ってきた

 
穂高連峰(奧穂、前穂、北穂)が段々と近づいてきた。表銀座の稜線をたどれば、槍に続いているのがよくわかる。
まぁ、記念写真でもどうぞ。


 
はい、ありがとう。
表銀座コース

 大天井岳から槍ヶ岳に向かうのが表銀座。後方は、燕岳から歩いてきた表銀座コースの前半部分。こうやってみると、燕岳からもよく歩いてきたなって感じ。でもまだ本日予定の半分しか進んでいない。
今日の残りの縦走路

 
正面に見えるのが常念岳。あの山の麓まで今日は縦走。まだまだ遠い。あと、3時間では無理かな。遠くには富士山がまだ見えている。

裏銀座の稜線。双六、鷲羽、ワリモ、野口五郎、水晶、烏帽子、右奧は剱
そろそろ降りよう

 
ここでも長居してしまった。だって飽きないんだもん。剱ははるか後方にいってしまった。縦走路を振り返ると、一つ一つの岩が思い出される。
大天荘の近く

 
常念岳がやや近くに見えるような気がする。チングルマは髭だらけ。
ここからも槍に向かうことができる

 
大天荘からも直接表銀座に抜けるコースもある。
ちょっぴり秋色に染まった葉っぱを発見、涸沢カールが次第に大きくなってきた。
なぜ飽きが来ないのか?

 
大天荘で本日の昼食(パンしか残ってない)をとる。じっとしていると寒い。そろそろ、出立。

  穂高と槍を右手に見ながらだらだらと歩く。穂高が大きくなってくる代わりに、槍が小さくなってくるが、どこからみても同じ山容は一つもないので飽きることはない。
東大天井に向かって

 
どうしても午後になると体力が消耗してくるのでだらだらとした動きになってくる。地形もなだらかだけど。
クロマメの木

 どっかで、ブルーベリーだと思ってバクバク食べた記憶がある。

 穂高を背にナナカマド。
東大天井岳を巻く

 東大天井岳の山頂には行かない。行ってもいいんだろうが、行く元気が少しだけ足りないような気がする。

 この標識を過ぎれば景観ががらっと変わるが不思議。
緩やかな鞍部に出る

 
鞍部に山小屋が見えるような気がした?今日の泊まりはまだまだ先。横通岳を巻いて常念の手前まで行くのだ。

 ガックリと疲れが出てきたようで。15分ほど休憩。ここは風もなく、反対側から来た登山者が、半袖だった。後が大変ですぞ。東大天井岳からここまでも遠かった。
  横通岳付近からの槍

 
ここまで来ると小槍が見えなくなる。ちょっとの変化にも気がつくようになる。
 空はすっかり秋空模様。すがすがしいし、空気もおいしい。

 
横通岳からの常念岳

 やぁ、やっと常念乗越が見えてきた。丁度いい場所に山小屋があるもんだ。これ以上はもう登れない。
 それにしても、常念岳ってすごくカッコイイ山だ。
常念小屋への下り

 
下りがまた大変。すぐ其処に見えるのに30分ぐらいかかる。樹林帯に入れば、ムッとする熱気。たまりません。ここだけで汗がどっと噴き出てくる。秋とはいえ、樹林帯は暑い。

 安曇野の町並みが見えてきた。

常念小屋到着  14:00

 
正面には槍ヶ岳、左右には常念岳と横通岳に挟まれた常念小屋。カメラが好きで居着いた人がいた。

 ぶっきらぼうだが対応はまぁまぁ。テントの人は水有料。ここにも乾燥室がある。北アルプスの小屋って設備がいい。トイレもバイオ。
個室

 
なんと6畳の個室があてがわれて。ラッキー。(^^)v 入口には定員24名と書いてある。するってぇと1畳に4人か。
 
 掛け布団はシュラフ。内側はシーツになっていて、ファスナーは全開できる。燕山荘と同じBERG。ちょっと汗くさかった。
正面に槍ヶ岳

 
オーシャンビューならぬマウントビューの部屋。最高だね。自炊の人は談話室で食事をしてもいい。もちろん作るのは屋外だが、階下でせわしく食べるよりよっぽどいい。この部屋は、皇太子が常念岳登山をした際に食事をしたところだとのこと。談話室を独占。
暮れゆく槍ヶ岳

 
談話室から槍ヶ岳を狙っていたら、例のカメラ好きの小屋番もカメラを2台持って駆けつけてきた。でも、今日の夕暮れは雲が少な目だから真っ赤にはなりませんよね、とかいいながら二人でさかんにシャッターを押した。

 横たわる巨人の鼻(槍ヶ岳)がいいでしょう。
槍ヶ岳夜景

 
槍ヶ岳山荘の灯りがまぶしく輝いている。こっちにもおいでよと言っているみたいだ。左の灯りは手前のヒュッテ西岳だろう。カメラを窓の桟において、リモートでバルブ撮影した物。露光時間は勘で適当に30秒ほど。右は常念小屋の灯りが多量に入ってきている。
  常念山荘のバンダナ

 
とってもかわいいオリジナルバンダナがおいてある。一枚所望。

 夜は更けていく。隣部屋の鼾がうるさい。

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