本日の予定は、200名山の御神楽岳。・・・・を予定したものの、たぶん無理だろうという判断で、手前の本名御神楽岳(ほんなみかぐらだけ)を目指す。会越の谷川岳という異名をとる断崖絶壁の山。御神楽岳との双耳峰でもある。2日前の浅草岳の経験から、雪中行軍はかなりの疲労が伴うし、行動時間が長くなる傾向があるという事が理由。
最後はとんだハプニング、、、参った!
 日時:2007年5月1日(火) 5:00〜 晴れ 6〜15度 
 山名:本名御神楽岳 標高1,266m 歩行時間9時間(標準+3時間) 累積標高差1.066m
 参加者:Peiさん、ツッチさん、◎

  本名御神楽岳MAP

 アプローチがとっても長いのには閉口する。未舗装の三条林道に入ってから道標には御神楽岳15kmと出る。ガタガタ道を15kmも走るのか?7kmあたりで、わだちがなくなり、水たまりや籔がすごい。車がカワイソウ。デコボコ道を約10km走る。
 後で解ったことだが。どうやら御神楽岳山頂までが15kmということだったようだ。
 尾根取り付き地点までも軽く2時間を要す。まったく奥深い山だ。
 当然のように他の登山者には一人も出会わず、下山ルートに至っては、今シーズンは誰も足を踏み入れたことがないと思われるひどさ。地図通りのルートに挑戦。
行き止まり

 
もう、これ以上はいけない、というところが三条林道の行き止まりで登山口だった。よくまぁ、こんなひどいところまで車が入れたモンだ。普通車では無理。やっとの思いで切り返し。ベースから1時間もかかった。
 標識には「山頂まで5.9km」と書いてあり、やっと納得。
春の息吹

 
ショウジョウバカマが生き生きと輝いている。フキノトウモ沢山芽吹いている。タラの芽もあるが・・・・。
八乙女(やおとめ)の滝

 
霧来沢(きりきたさわ)沿いに登山道を進むと、いきなり滝が現れる。ずーっと上を見上げると上にも滝がある。どっちが八乙女の滝なんだろう?
 こういった、景勝地があると気分も最高!
いきなり鎖が・・・

 
滝を高巻いた後、チョット緊張するゴルジェ。鎖をつかみながら自分が落ちないように懸垂下降。傍目にはなんて事はないのだが、約1名がヒーヒー泣き言をたれている。
 でも、ここが凍結していればちょっと怖いかも知れない。
かたくりと****

 
空気が澄んでいるので花も鮮やかに咲いている。まだ気温が低いのでかたくりはしぼんだままである。
先が思いやられる危険な場所

 
雪渓が残っていて、ちょっとバランスを崩せば川に転落しそう。
 ちょっとした斜面でも、気が抜けない。

 帰りもこのルートかと思うとオチオチ登ってもいられない。
八丁洗板

 
川底の様子が洗濯板みたいになっている。ブナ?の巨木発見!
 この先の蔵掛沢を徒渉することになり、大騒ぎ。だって、川に入るか靴を脱ぐかの選択が必要なのだ。

 でも、サッサと渡れば靴の中まで水が入らないことが確認できた。
尾根取付点付近

 
なかなか傾斜があがらない。まるで上高地から梓川沿いに横尾を目指しているようだ。

 登山道にはイワウチワがあちこちで咲き誇っていて何とも言えない雰囲気。白とピンクがある。
  1本

 
 結局、2時間も歩いて標高は150mくらいしか稼いでいない。いやはや、奥深い山だなぁ。

 やっと1本。もちろん、他に登山者は誰もいないようで、登山道には倒木有り、枯れ木有りで全く整備されていない。まだまだ、登山シーズンの到来は先のようである。
杉山ヶ崎   標高948m

 展望のないブナ林の急坂を40分ほど登らされる。喘登の連続で汗が噴き出す。平らになったところで小休止。天気は快晴とまではいかないが高曇り。山頂まで2.6km。
 
 福島の紺碧の空には会えなかったが、おいしい空気を思う存分吸わせていただこう。
  見えた、本名御神楽岳

 
随分と大きな山頂が初めて姿を現す。結構雄大な眺め。
 御神楽岳は陰に隠れていて見えない。
下山ルート

 
あっちの尾根を下山ルートにしたら楽そうだな・・・・・
と、地図通りのルートを選択したがる。>実は、後で大変なことになる。

 イワウチワの後方に雪渓を無理矢理いれてみました。
熊打場

 
なんでこんなところが熊打場?まさか、こんな所にくまさんがいるんだろうか?

 左手には前ヶ岳の南壁がそそり立っている。
山頂まで1.9km。
鎖場

 
たまには鎖場もないと退屈するね。
 石鎚山の鎖場に較べたら、子供みたいな鎖場です。鼻歌交じりで登りましょう。
御神楽避難小屋

 
冬季も含めてしばらくは使われていないような避難小屋。ここに1泊すれば、宿泊料はタダになると言っても、ここまで寝具/食料1式を持ち上げる気にはならない。雪に埋もれていたんだろうな。
 風が出てきて、急に寒くなる。一気に冬山装備に切替。
雪面を進む

 
やっと待望の雪。シャーベット状なのでアイゼンはいらない。雪はゴミに汚れているが、なんとなくルンルン気分になるのはなぜ?
 下界の景色も急に開けてきた。
雪尻に注意

 
ルンルン気分で歩いていたら、「雪尻を踏み抜くなよ。」と注意された。自分では尾根の上を歩いているつもりでも、自然に雪尻の上を歩いているらしい。目安として、木があるところまでは地面がある、ということを覚えておくこと。危ないアブナイ。
  あれが御神楽岳  標高1,386m

 
向こうに見えるのが日本200名山の御神楽岳(1,386m)だ。メンバーにはあそこまで行く元気は残っていないんだろうなぁ。
 往復で2時間はかかるだろうし、下山の余力を残しておかないと危ないのでやっぱ御神楽岳はパスかな?
 さぁて、最後の登りのようだ。
本名御神楽山頂  標高1,266m

 出発してから4時間弱。やっとのことで山頂に到着。山頂は遮るものは何もない。10人も集まればいっぱいになるような狭い山頂だが、もちろん360度の展望。
 とりあえず、携帯が通じそうだったのでそれぞれ目当ての人に報告のメール。○もブログに書き込む。
 
本名御神楽岳の展望(北)

 
山座同定ができないが、あれは飯豊連峰だろうか。胸のすくような眺めを存分に楽しもう。
本名御神楽岳の展望(南)

 
さしたる標高もないのだが、残雪の山々がまぶしい。この景色を見るために登ってきたのだ!

 浅草岳、駒・朝日山群もかろうじて捕らえることができる。

 そして、御神楽岳だが、、、、時間と体力を考えてココまでにします。
御神楽岳
小休止したら下山します

 
下山ルートを検討。リーダPeiさんは登ってきたルートが安全だという慎重派。○は地図通りのほうが楽そうだということで、尾根ルートを主張。結局○の意見を聞き入れてもらえることになった。


遠くで見た尾根ルートだが

 
最初のウチは、尾根に残った残雪を楽しみながら踏みしめることができる。後方の山と相まって、えらくカッコイイ写真ができました。
 この時点では、まだ余裕があります。
だんだんと恐怖心か・・・

 
やせ細った雪の上を歩くのは恐い。踏み跡もない。先頭は経験豊富なPEIさん。「万一滑落しても、あそこら辺で停止するな」というのを事前にシミュレーションしておくと、恐くないそうだ。
 でも、左側にすっぱり切れ落ちた谷に落ちるのはやっぱり恐い。

 「引き返そうか・・・・」(ボソッ)
岩場

 
必死の思いで、雪の上を歩いてきたのに、今度は急斜面の岩場。ルートも足下も明瞭なところはなく、腰が引けている。ルートがなくなってまたまた岩を登り返す羽目に。

 風も強くなり、もうじき雨が降ってきそうだし、身体は動かないし、、、弱ったなぁ。
ナイフリッジ

 
ここで落ちたら、数100mの滑落は避けられない。リーダが、自分のザックをおいてエミリンのザックをとりに戻る。ザックなしでも足がガタガタ震えている。

 いやぁ、怖いところですねぇ。遠くで見た限りではこんな状況は想像できなかったのだが。
ついにザイルが取り出される

 
急斜面で滑る。籔がツルツル滑る。アイゼン着用の指示が出される。それでも斜面を降りることが出来ない。ついに、ザイルが取り出されて、ザイル下降。
 もう、腰が抜けて歩けない緊急事態状態。戻るに戻れず・・・。

 やっぱり、リーダの言うことを聞いて登ってきた道を降りるのが正解だったと思ったときには既に、1時間が経過したときだった。

 ついにカメラはザックの中に収容され、必死に降りる運命・・・・・

 
標高1,091m独標(分岐点)まで夏道標準時間40分の行程を、なんと2時間もかかってたどり着いた。だが標識もなく、もちろん踏み跡もなく、枯れ木を払い、赤ボロを継ぎ足し、藪漕ぎをしながら前進。やっとの思いで林道終点にたどり着いた。