十勝岳は今なお活発な活動を続ける火山で、62-U火口の噴気は遠く白雲岳からも遠望できる。
 十勝岳に登ったあとは、上ホロ避難小屋に泊まり、翌日に三峰山から富良野岳を回って十勝岳温泉に下山する縦走を企てる。十勝岳は「日本百名山」に富良野岳は「花の百名山」に選出されているポピュラーな山だ。
日時:2006年7月14日(金)〜7月15日(土) 気温22度〜9度
場所:十勝岳(標高2,077m)〜富良野岳(標高1,912m)
     1日目歩行距離8km 歩行時間7時間
     2日目歩行距離9km 歩行時間8時間
参加者:◎

十勝岳、富良野岳MAP

 十勝岳温泉に車を置く。十勝岳だけなら吹上温泉からの往復が時間的に早い。十勝岳温泉避難小屋は2006年6月の突風で崩れかかっており、使用禁止になっていた。
 上ホロ避難小屋は水の心配をして余分に持参したが、この時期は残雪が豊富で水が涸れることはないようだ。


十勝岳温泉登山口  標高1,270m 6:00

 登山口は無料の公共駐車場となっている。何軒かの温泉が軒を構えている。
 昨日は吹上温泉に泊まる予定だったが、天候が悪いことと、暗くなって来たので日の山公園に泊まり、3時起床で駆けつけた次第。今日も天気はぱっとせず、最初から合羽を着ることになる。
上ホロカメックまで4.4km

 平地と違い、山は時速2kmも出ればいいほうで、4kmというとかなりの重労働。荷物もずしりと肩に食い込み、蒸し暑い。直ぐにヤブ蚊が襲ってくる。この時期はヤブ蚊も繁殖の時期なのだ。
 
 立派なゴゼンタチバナが群生している。。
安政火口

 ものはついでだ、安政火口を見物してまいろうか。
 いや、実は上ホロ分岐だと思って単に道迷いです。そのうちに踏み跡もなくなり、にっちもさっちも行かなくなって分岐点まで戻るという失態を犯してしまいました。都合、1時間のアルバイト。最初から参った、参った。

 気を取り直して、上ホロ分岐へと急ぐ。
ヨツバシオガマ、ジムカデ

 この時期のヨツバシオガマってみずみずしいなぁ。まだまだこれからが最盛期。

 上ホロ分岐から左に進路を取り、D尾根へと向かう。ほとんどの人は右手の富良野岳に向かうようだ。
チングルマ

 高山植物でこの花を知らない人はいない、というぐらいポピュラーな花。
 真っ白な花が群生しているとそれはそれは見事な花の絨毯である。
エゾノツガザクラ

  こちらは、鮮やかなピンクの絨毯。フカフカで気持ちがよさそう。新婚さんにぴったりカモ。

 苦しい登りだが、こういった高山植物に癒されながら一歩ずつ高度を稼いでいく。
アオノツガザクラ、アオヒゲ

 ピンクと白のコントラストで花を添えてくれる。
イワウメ

 元気に咲いています。本来天気さえ良ければ、左手には先ほど道迷いした安政火口が見えるはずだが、ガスで何も見えない。
上富良野岳 標高1,893m 9:00

  やっとのことでD尾根の急登を登り着くと、そこが上富良野岳分岐であった。稜線にでたものだから、強風が容赦なく吹き付けとても寒い。ガスで視界は効かず泣きたくなる。上ホロカメットクはあきらめて少しでも風を避けて避難小屋に向かうとしよう。
十勝岳まで2.5km

 平地での2.5kmなどあっという間なのだが、山ではそうはいかない。反対側へ行くと三峰山(明日予定している山)に行く。
つかの間のお花畑

 風の強い稜線を避けて、お花畑の中を進む。ガスの中でもしっかりと短い夏の北海道を印象づける花たちが咲き誇っていてとても綺麗。右はエゾコザクラ。
あ、ちょっぴりガスが上がった

 視界が開けると嬉しいもので、気分もルンルンしてくる。あれ〜、、、あんなに下るんだ、ガックリ。
避難小屋が見えた

 「あ、あそこに避難小屋が見える」。こういうときには急に元気になるもの。本当に生き返ったような気持ちになる。
 が、なかなか到着しない。小屋が見えてから15分以上はかかる
上ホロカメットク避難小屋  標高約1,800m  10:00

 無人の避難小屋。中には誰もいなかった。ちょっと早すぎる到着だったか?とりあえず、2階に場所を確保して一息。雑記帳を見ると昨日は13人の利用があったようだ。今日もそれくらいは来るのだろうか。公称30名となっているが、15人ぐらいが快適だろう。
 水を心配したが、7月は豊富な雪解け水があり沸かして飲めば心配ないようだ。余分に一人1.5Lづつ担ぎ上げたが不要だったみたいだ。
 トイレは残念ながらポッチャンが外にある。管理はしっかりしており、カウントもしている。頭が下がります。
十勝岳に向かう 10:40

 一休みしたら、最低限必要な荷物だけを持って、十勝岳に向かう。
 大砲岩。安政火口で道迷いしたが、無理矢理直登すればここに出ていたはず。今は危険だから進入禁止になっている。
十勝岳 標高2.0077m 11:30

 稜線の冷たい雨の中を黙々と登ること1時間で十勝岳山頂に到着。途中はガス、山頂もガスで何も見えず。のどかな田園風景を眺めようとしたが全く見えない。北海道もこういう天候があるんだ。あ〜、残念!
山頂で待つ

 天候回復を願いつつ、山頂で30分間待つ。その間もゾクゾクと登山者が現れるが、皆そそくさと帰っていく。美瑛岳方面から縦走して来る人も案外多い。他は吹上温泉か日帰り組。12時になっても天候は回復しないので避難小屋まで引き返す事にする。
エゾキンバイ、エゾコザクラ

 十勝岳は活火山なので、高山植物はほとんどない。裏側にはあるが、火山の方にはないという極端さ。
エゾコザクラ、エゾノツガザクラ

 15時頃から避難小屋利用者がポツポツやってきた。ガスもちょっぴり晴れてきたので小屋の回りを散歩。高山植物が咲き乱れている。
水場

 豊かな雪渓からザーザーと音を立てて水が流れている。エコノキックスが恐いので、必ず沸騰させて使う。

 北海道でも乳頭山発見。(^^)v
上ホロカメットクの雪渓

 明日、十勝岳に向かう人が、避難小屋から上ホロ山頂まで往復に出かける。ガスが晴れてなんとか山頂付近まで見えてくる。ヨツバシオガマがまだ咲ききっていない。

 夜は電気もなく8時前には就寝。23時頃に激しい豪雨と雷で小屋が揺れている。「明日の朝は止んでくれよ」と祈る。夜はとても寒く、スリーシーズンのシュラフとシュラフカバーでは寒くて眠れなかった。10度以下になっているのは確実だ。




富良野岳へ続く  富良野をぶらり