剣山 (1,955m)

               2006.04.29〜04.30

 四国に入って最初の山はいきなりの日本100名山。だが、案じること無い。山頂近くまで登山リフトが通じている。わずか27mの差で石鎚山に西日本一第一位のタイトルを譲ってはいるが、名峰には変わりない。
 頂上にある宝蔵石の下に安徳天皇の御剣を埋め、これを御神体とした説と、頂上下にある高さ35mの巨岩が剣の形をしているからという2つの説がある。どちらが近いか謎を解いてみるのも楽しみ。
 日時:2006年4月29日(土)〜4月30日(日) 
 参加者:PEIさん、◎

剣山MAP     四国全図

 登山基地の見ノ越から、剣山リフトで西島駅(標高1,710m)まで登ると、1時間足らずで山頂を踏むことができる。日本100名山がそれだけじゃつまらんでっしょ。山頂ヒュッテに泊まり、ご来光を拝んで、次郎笈(ジロウギュウ)と一の森を往復するという欲張りプラン。
見ノ越

 八王子から800kmを一気に走ってきたのでかなり疲れはある。連休なのに駐車場には空きが目立つ。5月1日が山開きだから混雑が予想される。混雑は嫌いなのでその前に登ってしまおう。
 ここで標高は既に1,400mもあるので肌寒い。ガスがかかってきた。最悪!
登山リフト

 軟弱者二人がさっさとリフト乗り場に向かう。ネット割引の券に住所氏名を書いて出したのに、割引してくれなかった。リフトに乗るだけで片道900円もする。むっ!高けぇ!ビール3本分くれぇだよ。
 あっという間に運んでくれるから楽ではあるが。
刀掛けの松

 あっという間に標高1,750mの西島駅に到着。山頂へのルートはいくつもあるが、まずは最短コースを歩こう。

 暫く登ると、「刀掛けの松」があり、一の森への中間道があるが、まだ雪が多いとのことで通行禁止の看板と立ち入り禁止のロープが張ってある。。
  まだ雪が残っている

 もうすぐ5月だというのにまだ雪が残っている。四国といえども標高2,000m近くとなるとまだまだ寒いのだ。
剣山頂上ヒュッテ

 西島駅から50分で到着。満室かと思ったら2割ぐらいの模様。従業員のほうが多いくらいだ。自炊の場所もあり、風呂にも入れるという山小屋とは思えない贅沢ができる。管理人さんの人柄がネットで紹介されており、いろいろと話を聞くのも楽しみの一つ。
スノーシュー

 部屋に案内される。8畳を3人。十分すぎる。なぜかコタツがある。直ぐに理由は分かる。寒くて直ぐにコタツのスイッチを入れる。スキー場並だ。
 ちなみに夜はコタツに向かって3方から布団を敷いて、コタツに足を突っ込んで寝た。夜の気温は0度近くまで下がるのだ。

 昔のかんじきが飾ってある。現在のスノーシューにそっくりなのにびっくり。
ちょっくら山頂に行ってみる

 一息ついたら、山頂まで散歩。直ぐ裏山が山頂って感じ。ガスがかかっていて展望は全くない。まぁ、明日晴れてくれれば何もいうこと無いんだけど。
剣山山頂(標高1,955m)

 山頂の標識は沢山ある。が、直接触れる場所にはない。残念。
山座同定

 四国が丸ごと見渡せる(はず)の展望台であれこれと想像を巡らすのも楽しい。いや、ちっとも楽しくないわい!
  明日は晴れますように

 期待しながらヒュッテに戻ろう。

 石鹸が使えない家族風呂でも十分に汗は流せる。ヒュッテの名物を頂くことも考えたが、はやり自炊と言うことで。焼酎を飲んで例によって頭が痛くなる。あちゃ、標高2.000mでもダメか?
 夜中に、隣りの部屋のおばさん連中が騒いでうるさかった。


四国の夜明けを堪能

 日の出時刻は5時15分。4時起床で外に出てみると満点の星。やったね、天気は良さそうだ。5時にヒュッテをでて山頂へ。曙に染まっていく東の空を見ながら、「あぁ、四国の日の出もいいもんだなぁ」
剣山からのご来光

 少し雲が高かったので日の出時刻が遅れた。5時20分。厳かな太陽が昇ってきた。一瞬、ひょうたんになった。山頂には数人の人だけ。静かな夜明けを楽しむ。つい、太陽を拝んでしまうのはなぜ?
次郎笈(ジロウギュウ)へ

 日の出直後の気温はまだ3度。次郎笈が姿を見せ始める。東西に延びる尾根をゆっくりと次郎笈まで足を伸ばす。片道1時間くらい。
次郎笈

 なだらかな山容の次郎笈。仙丈岳を小振りにした感じでなかなか形のよい山だ。モルゲンロートに染まって光り輝いている。

 誰もいない静かな山稜歩き。もったいないくらいの贅沢!

次郎笈(標高1,929m)

 真横から照りつける太陽に刺されながら山頂に到着。風が強くすこぶる寒い。素晴らしい展望に縦に開いた口が閉まらない。
次郎笈からのパノラマ(西方向)

 形のよい山は三嶺(みうね)、その先に赤石山。石鎚山は確認できない。四国だって広いんだ。
次郎笈からの剣山

 剣という名に似合わない平坦な山稜。秩父古生層からなる石灰岩山地。隆起した物だ。元は珊瑚礁の平坦面であったところが、周囲を削り取られながらが持ち上げられて、西日本第2位の高まりまで成長した山なのだ。
 吉野川の源流ともなっており、その流れには大歩危小歩危という大峡谷がある。山が高いのか谷が深いのか、とにかく自然の力はすごい。昔は「阿波のチベット」と呼ばれたのだ。
 しばし、休憩したら来た道を引き返す。
三度、剣山山頂

 三度目となれば、感激も薄らいでくる。素通りする先行二人。もう・・・

 この頂上広場は「平家ノ馬場」という。ここは平家落人伝説に彩られた山と里なのだ。いかにも隠れ里にふさわしい。
剣山の由来1

 源氏との合戦に敗れた平清盛が、壇ノ浦で入水したと言いふらして救い出した安徳幼帝を奉じて祖谷渓に逃れ、安徳天皇の剣を剣山の頂上近くに埋めたとか。平家の再興の日の為に財宝を、宝蔵石の下に埋めたとも言われる。そして、山頂を馬場にして馬術、武術を練ったというのだ。果たして・・・・

一の森へ

 一旦山頂ヒュッテに戻り、今度は東に伸びる尾根を一の森に向かう。こちらも天上の散歩が楽しめる。
 途中に二の森があるが、標識だけ。
殉職の碑

 昭和19年にできた西日本一高所にできた剣山測候所も平成13年にその役目を終えた。その間、測候所の所員が殉職した。新田次郎がここに碑を刻んでいた。そんな歴史の流れを知ってか知らずか、剣山は昔のママなのである。
剣山(右)と次郎笈(左)

 一の森山頂直下からの景色。これを見るためにわざわざ時間を掛けてやってきたのだ。いずれも劣らぬすばらしさに拍手。
立ち枯れ

 剣山登山リフトなどのパンフレットに使われている写真撮影のポイントらしい。立ち枯れの木がアクセントを出してなかなかいい雰囲気。
一の森山頂(標高1,879m)

 山頂は風の通り道。直下に一の森ヒュッテがあった。ここのコーヒーがおいしいらしいが、時間がなくて味わえない。
 次郎笈と剣山を背景に入れてみた。
風が強い

 大きなこいのぼりが元気良すぎるくらいに真横にたなびいている。強風で飛ばされそうだ。何やってんだか・・・ホイホイっと。
剣山に戻る

 ささ、戻りましょう。
  お世話になった山頂ヒュッテ

 朝からずっと荷物を預かってもらいました。小屋開設50周年が昨年だったと思いますが、管理人さんは益々元気でした。家族総出で山開きの準備をされていました。お世話になりました。お土産を少しだけ所望して下ります。
下りは大剣神社経由で

 おぉ、こっちにも雪渓が残っている。雪遊びをしたくてたまらない。こけろ!
「御塔石」と「大剣神社」
 
 剣山の由来2。御塔石(おとういし)と呼ばれる巨石が剣山神社の裏手にある。この岩の形が剣に似ているから。そう言われれば似て無くもないか。
 大剣神社はひっそりとして参拝者も少ないように思われた。どのルートを取っても通過するという所ではなく、この神社を目的にしないと通過しないという損な場所に立っている。
「御紳水」}

 大剣神社から50mほど下ると、日本名水100選に選ばれた水場がある。たしかに冷たくて旨い。が、ちょっと独特な風味が強いような気がした。
西島駅

 下りも登山リフトを使おうと言いだす始末。ダメ!登りにネット割引を無視して一般料金を取られたんだから、歩いて下るんだ!シクシク・・
 山頂ヒュッテ「雲海荘」が遙か後方に。
登山リフトと交差

 「あ〜、いいな。ここからでもいいからリフトに乗りた〜い」  「ふん!」

 やっとの事で剣神社(登山口)に降りてきました。そこは、もう夏の世界だった。暑い!


付録1:見ノ越までのアプローチ
付録2:剣山下山後の遊び

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