富士登山では山小屋に泊まることで、登山経験の少ない初心者でも無理のない登山が可能となる。ここでは山小屋を利用するために知っておきたい項目をまとめてみます。
    

山小屋は

普通の旅館じゃない!

右は、富士一館からのパノラマ
(クリックで横拡大になります)


■富士山の山小屋の特徴

 
◆山小屋では男女相部屋なんて期待する方がおかしい。男も女も同じ布団で一緒に寝る。普通は1枚の布団に2人。でも週末や8月上旬の混雑時は、1枚の布団に3人や4人で寝ることを覚悟しなければならない。目刺しが両側から重なる状態である。一度寝たら寝返りもうてない。悲惨な状態で、じっと出発を待つ。普通の山小屋と違い、富士山の山小屋は0時を過ぎると、ほとんどの人が出発するので、0時以降は静かに寝ることが出来る。寝不足の人は出発をうんと遅らせよう。

 ◆富士山の山小屋に風呂はない。水は天水(雨水)を貯めた物であり貴重である。顔を洗うことも出来ない。コンタクトの取り外しや薬を飲むときのみなど特殊な場合のみ、少し分けてくれる。天水だから腹をこわすので生水はお奨めでない。お茶1杯100円の世界だ。

 ◆富士山で豪華な食事を期待してはいけない。混雑時の夕食はカレーライスが定番。ウィークデイなら普通の食事(と言ってもハンバーグが主だが)が出る。朝食は、深夜出発なので弁当になる。富士一館の弁当は鮭弁なので他の小屋の弁当より立派だよ。夜が明けてからの出発は朝食を準備してくれる。

 ◆山小屋は避難小屋でもある。宿泊を頼まれれば原則として、断られることはない。だが、週末や8月上旬のピーク時で物理的に収容不可能な人数が押し掛けたときは、最悪断られる。

 山小屋とは、こんなに不便なところだということをあらかじめ知っておけば、余裕で過ごすことが出来るかも。

■山小屋に泊まるには
 基本的に予約なしでも泊まることが出来るが、ピーク時には大混雑することを覚悟しておこう。電話で予約するのが一番だが、ピーク時は予約も取れない場合が多い。半年前から団体の予約でいっぱいなのだ。インターネットで空室情報を流している小屋もあるが、必ずしもリアルタイムではないので、電話で確認すること。
 どこの山小屋に泊まるかは各人の体力に合わせる。一般的には8合目(標高3000m〜3300m付近)に泊まれば翌日の行動が楽になると言われている。高度になれるためには7合目が良い場合もある。
 なお、筆者常宿である7合目・富士一館の電話番号は055-24-6519である。


■山小屋に着いたら何をするか
 予約した山小屋に着いたら、まずはチェックイン。山小屋は24時間いつでもチェックインできる。宿泊料金は前払い制(1泊2食付き:7,000円、素泊まり:5,000円=2002年)である。宿泊料金はどの小屋に泊まっても同一である。また、クーポン券はどこ小屋でも通用する。また、小屋によっては休憩料とか、仮眠料を特別に設定しているところもあるが、山小屋組合ではそこまでは決めていないはずだ。
 食事をする場合は、お茶を出してくれる、そのまま寝る場合は寝る場所に案内されるので靴や荷物を持って指示に従う。
 寝室(ベッドルーム)では荷物の整理をし、ヘッドランプは枕元におく。トイレは外にあるので、寝る前に用を足しておこう。

■ルールを守って快適な山小屋ライフ
 山小屋では次の点に注意しよう。
◆山小屋は相部屋(広いベッドルーム)が基本。布団に入ったら周りの人に迷惑になるので静かにしよう。荷物の整理でゴミ袋がシャカシャカ音を立てるのは耳障りである。
◆混雑時、寝室や食堂はごった返している。譲り合いの気持ちを忘れずに。小屋の電話を借りたいとか、灰皿はどこかとか、明日の天気がどうなるかとか、いちいち客にかまってぅれない場合もある。
◆雨に濡れた衣類のままで布団に入らないこと。濡れた布団を乾かすのは大変な作業であり、最悪、次の人がその布団に寝るのである。濡れたレインウェアは室内では着ないこと。
◆自分のゴミは持ち帰り。山小屋のゴミ箱に捨てて良いのは小屋で買った物だけ。
◆金剛杖には名前を書いてもらうこと。間違えられることがある。靴は間違っても他人の靴を履いていかないこと。

●筆者の経験から
◆山小屋でのアルコール飲み過ぎは高山病の元。毎日晩酌している人でも少し控えめに飲もう。気圧の関係がどうかわからないが、実によく効く。逆に、眠れないときには適度なアルコールが快眠につながる。筆者も、2、3回飲み過ぎて9合目あたりで気持ちが悪くなった経験がある。
◆雨が降り出し、寒くなったら早めに山小屋に入らないとすぐに満員になる。
◆雷が鳴り出したら、囲炉裏には近づかない。囲炉裏の金具は雷を呼ぶ。部屋の真ん中で布団にくるまって雷をやり過ごす意外に方法はない。
◆富士山のトイレ事情は、まだまだ最低クラス。中には簡易水洗を取り入れている小屋も出てきたのでどうしても昔なじみのトイレでは用が足せないと言う人は、そういった設備がある小屋で用を足そう。
◆出発時は、早めにトイレに行こう。出来れば起きたらすぐに用を足した方がよい。
◆山小屋には、暖房用に囲炉裏(いろり)があるが、ずっと囲炉裏のそばにいると、喉が渇いたり、2酸化炭素中毒の症状が出ることもあるので注意。
◆混雑時の小屋の中は、人いきれでかなり蒸し暑くなるので厚着で寝る必要はない。
◆ザックを何種類も持っている人は、自分がどのザックを持って富士山に来たかわからなくなり、挙げ句の果て他人のザックを背負って行ってしまうという、笑ってしまうことがある。
◆ピーク時は、玄関までぎっしりと客が入るため、小屋の関係者は外に出て時間を過ごす。


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