最初に断っておく。選手として参加したわけではない。役員として参加した。役員といってもボランティアとほとんど同じ。東京都山岳連盟に加盟している東京山岳会の人たちが第3関門の担当をされるということで、TAMAさんを通じて手伝いを頼まれた。71.5kmという距離をみんなはどうやって克服しているのか、疲労度はどうかこの目で確かめてみたかった。台風22号が接近中で前日は暴風雨。○は前の週から風邪をひき体調は最悪。でも、引き受けたからには頑張って役目を果たそう。
 日時:2004年10月10日(日)〜10月11日(月)[体育の日] 
 大会名:日本山岳耐久レース「長谷川恒男カップ」(標高差1,357m)
 参加者:エントリは1,900名 スタートは約1,400名 完走者968名

コース概略図

 五日市中学校をスタート/ゴールとする71.5kmという山屋にとっては超ロングコース。普通に歩いても2泊3日かかるコース。それを24時間と言う制限時間内に完走しなければならないのだ。第1回は400名ほどの参加者だったようだが、1000人を超えるともう限界だという声も聞こえる。今年のエントリーは1900人。役員の数も300人弱というすごい人数。   高低図
武蔵五日市駅     8:00

 本当は前日からコース点滅灯の電池交換の作業があったのだが、台風で身動きとれず、当時の朝一電車で移動。ジョギング中のヨシさんとばったり。今日は軽く25kmのランニングだという。さすが、フルマラソンを走る人は鍛え方が違うね。
着々と準備が     8:10

 スタート/ゴールとなる五日市中学校の校門に横断幕が取り付けられている。グラウンドは水浸し。協賛メーカの旗がいっぱい飾ってある。
五日市会館     9:00

 モンベル、ザ・ノースフェース、イシイスポーツ、ワコール、、、展示販売をしている。C−WXプロモデルが欲しかったが、この商品だけは割引していない。エキスパートモデルはかなり安かったが。選手の受付は10時からだが、早く来た選手がいらいらしている。
装備チェック     9:30

 途中で補給できるのは水のみ。水、食料、ヘッドライト、雨具、電池、予備球、予備電池がないと受付に進めない。これに、テープ、防寒着、行動食等を加えれば、普通の選手は7kg〜10kgぐらいになるという。ほとんどの選手が、ストックを持っているが、むき出しなので非常に危ない。第1関門までは使用禁止なので、ストックケースに入れるか、保護キャップをしないと危険。


仕事場へ     12:00

 受付のお手伝いを11時で切り上げて、第3関門の基地となる長尾平(御岳山)に移動。台風で林道が通行止めになったので、思わぬところでケーブルカーに乗ることができた。初めてケーブルカーに乗った人が大はしゃぎしている。そういえばいつも歩く所だもんなぁ。
薪能     12:30

 昨日と本日は御岳山特設ステージで薪能が行われる。トップ選手が通過するまでの間しばらくは楽しめるようだ。でも、この後天気が悪くなり薪能は中止になってしまう。さぁ、関門となる長尾平に着いたよ。この先のコースはすでに案内板が設置されている。てんとう虫(次の区間担当)が作業をしたようだ。
関門設営     13:00

 トップシーズンはお土産屋さんとなる場所が関門。天幕を張り巡らせてチェックポイントを作っていく。選手の休み場所。救護場所。パソコン置き場、、、、かなり広いスペースがいる。あいにくの雨模様なので自分たちの荷物もテントに入れる必要がある。
 おぉ、13時。選手はちょうどスタートした頃だ。
機材到着     13:30

 合計65kgもある機材/装備が到着。本当はこれらの荷物のボッカを頼まれていたのだが、林道不通による行き違いで時間がずれた。申し訳ない。東京山岳会のYさんらがどっさりと持ってこられた。感謝。
案内板設置     15:30

 大岳山荘から長尾平までの約3km区間に、案内板や点滅灯を設置する。頭がぶつかりそうな木や、滑落場所、滑りやすい岩を重点にドンドン設置する。100m〜300m間隔くらいかな。この作業に3時間もかかってしまった。フランス人Fさんも手伝い。
 まさか、このときはショートカットする選手がいようなどとは思いもしなかった。この区間でなかった事を祈る。
夕食     17:00

 仕事場に戻ると、美味しそうな本格的なお好み焼きができていた。Oさんがてきぱきと焼いてくれる。イタダキマース。(^_^)v 鉄板まで持ち上げて頂いている。水も沢山持ち上げてある。頭が下がる。嵐の前の静けさ。約500人が受付をしなかった模様。昨日の台風でコースも荒れているし、雨だからなぁ。怪我人が出ないことを祈る。
トップ通過     21:00

 夕食後、風邪がひどくなり悪寒がしてきたのでテントで休んでいたら、トップが通過していった。時刻は20時半。トップの3人が過ぎてから25分ぐらいして4位が通過。さすがに一流選手はスピードも違う。
ガスの中を     23:30

 スタート後10時間。順位は50番くらい。まだまだ速いほうだ。トップが通過して3時間も経つのに50人しか通過しないという寂しさ。さすがに上位の選手なので休憩はほとんど取らないで元気にかけだしていく。「今、何人ぐらい通過しました?」「12時間で完走は無理かな」
依然として雨     2:00

 選手はヘッドライトの他にも懐中電灯を持っている。ガスの中では走路がほとんど見えず、特に下りでは恐いという。3個のライトを持っている選手もいる。大きな声で「頑張れぇ」「ここだよぉ」とと呼ぶと少しは元気が出るようだ。まだ250位くらいだ。全体の1/3も通過していない。
疲れがピークに     4:00

 350位くらい。夜明け前、足下が不安定。走路はグチャグチャ。足も尻も泥で真っ黒に汚れた選手がゾクゾクと到着。足をひねったり、ヒザをすりむいたりと怪我をしている選手が目立つ。我々は選手本人がリタイア宣言しない限り一切手出し禁止。テーピングも手伝ってあげれない。倒れ込む選手も。痛々しい戦場となりつつある休憩所。
夜が明けた     6:40

 選手にとっては、最後の登りとなる日の出山が見えてきた。あ、天気予報に12時間遅れで晴れるかな、と期待したが、この後すぐに雨が降り出してまたもや天気が崩れた。恨めしい天気だ。
ちょっと天気も元気も回復     7:00

 夜が明けて、ガスも一時的に晴れてきた。選手も元気になってきたようだ。チップを着けた足は真っ黒でどっちの足にチップが付いているか解らない。読み取り機で読めばパソコンにドンドン蓄積される。このあたりで約600位くらいの順位。「完走できますかね」「大丈夫ですよ、余裕です」と励ます。
GPS携帯で速報     7:00

 パソコンとGPS携帯を使って1時間おきに通過順位を本部に送信する。インターネットで速報として見ることができるのはこのような仕掛けがあるからだ。東京山岳会が苦心して作り上げたシステム。でも、パソコンのセッッティングが調子悪く、第一関門から急遽運び込んだりというハプニング。♪♪あ、ヨイヨイ♪♪(何してるんでしょ?)
ほとんど泥んこ     7:05

 ナンバーカードの頭1桁でだいたいの年代が解る。60歳代の選手が頑張っている。女性もみんな頑張っている。何がそこまで頑張らせるんだろう?じっと考えても答えは出ない。ただ、自分ができないことを60歳代のおじいちゃん、おばあちゃんがいとも簡単にできているのを見ると、もう尊敬に値する。何度も転倒した痕跡があちこちに。
またガスが     8:00

 ここまで来たらリタイヤする選手はほとんどいない。現に1名だけだった。リタイヤする選手はだいたい第2関門というのが定番らしい。ナンバーカード1001番の芹沢君、ラッキー番号を付けてるね。頑張れよ。この芹沢君、19時間45分でゴールした。おめでとう!
関門閉鎖     9:58

「おーい、関門閉鎖するぞ」と叫ぶと、4,5人が足を引きずりながら関門に駆け込んでくる。「絶対完走しますから」と鼓舞する人。
 そしていよいよ関門閉鎖。はぁ、疲れたね。閉鎖後、5分後に助け合いながら2人が到着したが、ごめんね。なんだか、ものすごーく長かったねぇ。
後片づけ     11:30

 関門撤去、テント撤収。雨に濡れているので泥だらけ。裏方で頑張っても、ゴミを捨てる者(失格じゃ!)、ショートカットする者、役員が見張れとか言う者、、いろいろです。
 山屋か、走り屋か、アドベンチャー屋か誰が一番強いか知らないが、自然破壊だけはさけて欲しい。何年後かには参加したいけど・・・
 東京山岳会の皆様お疲れ様でした。
あんまりお役に立てなくて申し訳ない m(__)m