Last update Jul.21.2002    

 梅雨明け前なのに、早くも台風上陸シーズンとなっている。今回も台風6号が通過するやいなや山を目指し、山から帰ってくると台風7号が来る。8号はいつの間にか熱低に。その間隙を縫って、鳳凰三山を縦走してきました。
 富士登山のお鉢巡りが出来るかどうかの体力テストを兼ねている人もいます。いやはや天気もいまいち(強風)でしたが、山岳縦走という気分のいい経験も久しぶりです。

 ●日時:2002年7月13日(土)〜7月14日(日) 強風、時々雨
 ●場所:鳳凰三山(薬師ヶ岳、観音ヶ岳、地蔵ヶ岳)
    標準歩行時間 1日目:7時間 2日目:7時間 (所要時間9時間×2日)
        鳳凰三山の高山植物 
 ●参加者:M.Yさん、眠り姫、◎
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ベストショット

クリマユリ咲く
オベリスク

 鳳凰三山の象徴である地蔵ヶ岳オベリスク。高く天空に突き出しているその岩は中央線沿線からも一目でそれと分かる。対峰の金峰山五畳岩と争っているようにも見える。ここにクルマユリが咲いて、登山者を優しく見つめている。
鳳凰三山MAP(1日目=青)

 
白砂青松、まぶしき輝く花崗岩砂と圧倒的なオベリスクの美。甲斐駒ヶ岳山脈に含まれる鳳凰三山は標高2700〜2800mを上下する6つのピークで形成される。南から砂払岳2650m、薬師ヶ岳2765m観音ヶ岳2841m、赤抜沢ノ頭2750m、地蔵ヶ岳2764m、高嶺2779mと続く。標高差が1300mとかなりのハードコースである。
第1日目 高低図 標高差1400m 歩行距離9km 歩行時間正味6.5時間

 
富士山5合目から山頂までの標高差に相当する。8月末の富士登山に備え体力試験をするようなものである。富士山は標高を更に1000m高くして考える必要があるけど。
夜叉神峠登山口  標高1380m  5:15

 広河原同様に駐車場が混んでいると思い、早く到着するように調整したが、駐車場はガラガラ。この分だと山小屋も混まないみたいだ。やっぱり、夏休み前の週は穴場なようだ。来年以降もこの線で行こう。登山届けをポストに入れて、まずは夜叉神峠まで一汗。
夜叉神峠へ  6:00

 いきなりの急登。体が寝ている。あくびとアセが出るばかり、ふぁぁぁ。


夜叉神峠 標高1770m  6:30

  
急坂が続く。ブナやミズナラ林の中を淡々と登る。途中に5本松もある。長丁場なのでゆっくりと足慣らしのつもりで登ると夜叉神峠小屋の前のポンと出る。
白根三山

 夜叉神峠からの展望。左から農鳥岳、間の岳、北岳であるが、山頂付近はガスで覆われている。
夜叉神峠

 一気に400mの高度をかせいだ。が、まだ1000mも登るんだよぉ。うわぁ、大変。もうここら辺で終わりにしちまおうかぁ?
大崖頭山の登り  標高2000m  7:40

 なだらかな道がいきなり急登となりあえぎながら登る。展望も利かない中ではやることはこれくらいしかない。「はーい、2000mを突破しましたよぉ、ポーズ」
大崖頭山のコル  標高2170m  8:10

 杖立峠の道標があるが、実はあと30分あるのだ。ガックリ。
眠り姫(改称)

  これまで「姫」と呼んでいたが、新しい呼称で呼ぶことにしました。それも「眠り姫」。休憩すると、こっくりさんがやってきて、今にも倒れそうになる。そのしぐさがあどけない。しかし、どこでも眠れるというのはウラヤマシイ限りだ。>FanClub会員募集中
歩くザックカバー

 
ザックの中身が少ないからザックカバーが泣いているよ。だって90リットルまでOKのザックカバーだもんね。 
杖立峠 標高2305m  8:50

 杖立峠付近。標高2305mと言えば富士山5合目と同じ。富士山は車で一気に上るが、こうやって歩いて3時間半もかかって登ると、歩いたという実感が湧いてくる。でもまだまだ、本日の予定コースの半分も来ていないのだ。

苺平 標高2510m  10::05

 原生林の中を黙々と歩くと、先日登った千頭星山から来る道と合流する。ここが苺平だ。何もないけど。(^_^;
巨乳
 
苺平から南御室小屋までは下り。せっかく標高2500mを越えたのにまた下がる。これが縦走の醍醐味なんだが。
 ん? 「
いやぁ、でかいねぇ!」(ヨシさん感激して思わず・・・)
南御室小屋 標高2430m  10:50〜12:30

 薬師岳小屋と経営者は一緒。ここで受付に名前を言って通過した事を連絡してもらう必要がある。雨が降り出したので右のテーブルを借りて昼食にする。レストランの看板が掛かっている。あへ?
 昼食中に3人のトレッキング者が通過。すごいねぇ、こんな山の中を走っている人がいるよ。
お薬の時間よ

「おじいさん、ほらもう、薬の時間でしょ?」
「また飲むのかのぉ?さっき飲んだよ」
「だめ、ちゃんと飲むの、はいアーン
「いーだ」

ガマ岩  13:08

 
いよいよ雨が激しくなり、合羽を着て出発。雷鳴が聞こえてくる。怖いなぁ。ガマ岩。ガマの顔に見えますか?え?誰の顔?
砂払山稜線 13:20

 
森林限界の2500mを越えると稜線に出る。汗が引いて寒くなる。
砂払山稜線 

 急いで合羽の前を留めて寒さに耐える。風も一段と強くなる。
砂払山から薬師ヶ岳  標高2750m  13:45

 この先の鞍部に今日の宿泊場所である薬師岳小屋があるはずだ。もう一刻も早く小屋についてゆっくりしたい。
薬師岳小屋着  標高2710m  13:50

 おぉ、質素な小屋だ。さすが南アルプス。トイレ事情はかなり改善されており、チップ制になっている。定員150名の場合は2つの布団に5人が寝る仕組みだが本日はなんと1人1枚布団だそうだ。バンザイ! 来週(海の日)からは、連日満員御礼らしいので、この週がチャンスだったんだ。天気が急速に回復してきた。

薬師ヶ岳山頂へ向かう 標高2730m   14:25

 小屋に入り、受付を済ませ、ザックを所定位置に置くと一眠り、、、しようとしたら、山頂探索に出かけると起こされる。うぅ、眠い、疲れた。トロトロ・・・「コラッ!」
薬師ヶ岳からの富士 標高2750m   14:30

 山頂直下、雲が切れ晴れ間がのぞいている。「おぉ、富士山だぁ!バシバシ!!!!」わずかな晴れ間に顔を出してくれた富士山に感謝しよう。\(^O^)/
薬師ヶ岳山頂  標高2780m  14:35

 明日も同じコースをたどって登ることになるが、万一ガスがかかっていたりすると視界が利かないので今日のウチに登る。これ鉄則かい?
薬師ヶ岳から観音ヶ岳方面

 さぁて、明日はこのマイマツの稜線をどんな顔をして歩くことになるんだろう?楽しみは明日にとっておこう。この写真はよくガイドブックで見かける風景である。
夕食まで時間あるね、飲もう
 
 眠り姫はビールとワインが好きだそうですのでよろしく>読者
 あ、ヨシ何でも好きです。
 あと、コップは小さいものにしました。みんながいじめるから。(; ;)
カンパーイ
 
 今日は、お疲れさまでした。カンパーイ。
○もアルコールは何でも好きです。けして断りませんです。

 夕食は、さびしく「おでん」だけ。あとはコールスローと切り干し少々。これで2000円は高い。自炊用に持ち上げたぜ、全く。

1日目はここまで、、、、ZZZZ
鳳凰三山MAP(2日目=赤)

 いよいよ、鳳凰三山の最高峰である「観音ヶ岳」2841mと、オベリスクで有名な地蔵ヶ岳2764mを縦走する日である。最後の広河原への急降下が心配ではある。このコースはエスケープルートなどどこにもない。どのルートをとっても辛い辛い下りが待っているのだ。
二日目 高低図 標高差1200m 歩行距離8km 歩行時間正味7.5時間

 
薬師ヶ岳から高嶺まで山岳縦走を楽しんだ後は、恐怖の下りが待っている。ここで大多数の人はヒザが笑ってしまうが、さて今回のメンバーはどうだろうか?
薬師岳小屋出発  標高2710m  5:15

 焼津から来たというベテランが率いる5人組は3時半に出ていった。我々はパッキングしていなかったので夜明けまで待たざるを得ない。じっと我慢して明るくなる4時過ぎまでまった。朝食は弁当にしてもらったので、お湯を沸かしてお茶を飲むくらいで出発する。台風の影響で風が強い。レインコートを防寒着兼用にして着込む。
薬師ヶ岳から富士山 標高2750m  5:25

 富士山がかろうじて姿を見せてくれる。どうやらご来光も見えなかったようだ。分厚い雲がたれ込めている。天気が回復してくれればいいのだが。
薬師ヶ岳山頂 標高2770m 

 昨日に引き続き、薬師ヶ岳の山頂に立つ。薬師ヶ岳から東側を望む。どんよりとした雲がたれ込め、なんだか重々しい雰囲気。雲よ高く上がっておくれ。
2日目、薬師ヶ岳山頂
 
 昨日より風はいっそう強くなっている。天候も回復しそうにない?でもあきらめないで先に進むのみ。頑張るぞぉ。
薬師ヶ岳から観音ヶ岳  標高2780m  5:30

 昨日と同じ場所から。ほとんど同じような天気に見えるから不思議。北側はガスで全く見えないが、気をつけて見ていると、奥秩父の山々や八ヶ岳連峰がかすかに見えるときがある。
観音ヶ岳に向かう
 
 花崗岩の砂の道を行く。岩が上から落ちてきたらひとたまりもないけどね。おぉ、コワー。

観音ヶ岳山頂   標高2840m  6:05

 ハイマツの中の砂路を散歩するように進むと、観音ヶ岳に着く。ここが、鳳凰三山の最高峰である。実感的には大したことないけど。北も南もガスで視界悪し。
観音ヶ岳山頂

 山頂の道標は、このタイプと山梨百名山の2つのタイプが併設されている。「ヤッホー、やったよ」
観音ヶ岳から薬師ヶ岳と富士山   標高2840m  6:05

 薬師ヶ岳の向こうに富士山の稜線が見える。なんとなく絵になる構図だ。天気がいまいちなのでルンルン気分にはなれないか。富士山が全容を表すかもしれないので10分ぐらい待ったが、一向に富士山の全容は見えない。

白峰三山(観音ヶ岳から) 山頂はガスで見えないのでシミュレーションで我慢。
これから向かう赤抜沢ノ頭と地蔵ヶ岳  6:15

 途中、鳳凰小屋への分岐がある。地蔵のオベリスクが少しずつ大きくなって近づいてくるのは感動ものだ。本日のコースは高嶺から白鳳峠に抜けるコースなので、いったん赤抜沢ノ頭2750mに登り、そこにザックをおいて地蔵ヶ岳2764mを往復するのだ。何度も登り下りするので疲れが倍増する。
最高峰観音ヶ岳を振り向く   7:10

 振り向けが、観音ヶ岳が手を振って送ってくれているようだ。南側の白根三山は朝から山頂のその姿を見せてはくれない。北側は八ヶ岳稜線の下の方だけがかすかに見える。もっと天気よよくなってくれ。
一休み

 デジカメのバッテリ交換とメモリカード交換のため一休み。そばを、元気なオバサンが一人で歩いている。これがまた強いんだぁ。

赤抜沢ノ頭から地蔵ヶ岳  標高2750m  7:35

 赤抜沢ノ頭からオベリスクを見る。おや、オベリスクに誰かがとりついているぞ。早く近くまで見物に行ってみよう。
地蔵ヶ岳  標高2764m  7:45

 まるで砂浜のような鞍部に降りると、お地蔵さんが何体も奉ってある。その横を通ってオベリスクに向かうことにする。果たしてオベリスクに登ることができるか?
お地蔵さん

 地蔵ヶ岳には「お地蔵さん」が何体も奉納してある。ちなみに一番奥は人間です。ややこしいところにいるな!
M.Yさんと○がオベリスクに挑戦
 
 直ぐに征服欲がムラムラと沸くヨシさん。オベリスクも槍ヶ岳と同じように登れそうだ、ということでチャレンジ。ちょうどオベリスクから降りてきた外国人に撮影を頼む。
オベリスクの途中
 
 そのまま向こう側に消えてしまっても誰も気が付かないかもしれないね。コワー。
オベリスクから富士山  8:05

 オベリスクの岩にとりつく。とりあえず直下まで行く。。昨年失敗したのでリベンジすると言う女性や、巧みな日本語を操る外国人がチャレンジしている。○もチャレンジしようと思ったが「その靴では危ない、もっと柔らかいのがいいよ、滑る」とアドバイスされてしまった。最後のところにはロープがかけてあり、懸垂で登るのだ。
M.Yさんと○のオベリスク最高地点
 
 後一息で、オベリスクを制覇できる。頑張ろうかな?でも、まだ順番待ちが2人いるし、ロープは濡れているらしいし。ウジウジ。
女性軍は下で待機

 足を滑らせたら、あんなに下までゴロゴロと落ちるんだ。かなりの高度差があり、○○×マが縮む。
はい、無事に降りてきました

 オベリスクのてっぺんは非常に危険なので登ることは止めました。勇気ある撤退です。(;^_^A アセアセ…
1000円の朝食  8:30

 薬師岳小屋で作ってもらった1000円弁当。おかずがたりないよう。手持ちのおかずを足してやっと食べる。熱いお茶がおいしい。結局、昨夜の夕食はおでんだけ、小屋ではみそ汁は一度もでなかった。期待した訳ではないけど、ガイドブックにはボリューム満点でおいしいと書いてあったので敢えて自炊も止めたのに。
赤抜沢ノ頭出発   8:45

 ここからオベリスクに向かい、戻ってきて朝食を食べていたら、あっという間に1時間が経過している。ヤバ、ゆっくりしすぎ。13時のバスに乗り遅れてしまう。先を急ごう (^^ゞ

高嶺から振り返る鳳凰三山

9:25

薬師ヶ岳は頭だけ。
高嶺 標高2778m 9:30

 6つのピークの最後。ここまで来るのでも急坂を下ってきた。これから先はもっと急坂が待っているのだ。なぜかここにだけ3角点がおかれている。
後方の景色と一体化
 
 遠くから見ると雪のように白く見えるのは花崗岩なんです。ヨシさん、ヘアースタイル変えたの?。こっちの方がカッコイイよ。
三角点にタッチしましゅよ
 
 高嶺でやっと見つけた三角点。どうして今までの山頂にはなかったんだろう?

甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳はついにその姿を見せてくれなかった。早川尾根から縦走できる。
高嶺から広河原を見下ろす  標高差1200m 9:52

 あ、広河原の駐車場が見える。ひえぇ、あんなところまで下るのかよ。参ったねぇ。標高差1200mを一気に下ったこたないよ。しかも急坂。

 正面は北岳だが、大樺沢の途中までしか見えない。
白鳳峠 標高 2450m 10:30

 突風が吹き荒れる岩盤地帯を急降下すると白鳳峠に着く。このまま直進すれば早川尾根の難所を抜けてアサヨ峰から北沢峠に行くことが出いる。今日はこれから2時間30分の急降下で広河原に降りる。ちょっと休憩する。あら、ヨシさん手袋を片方紛失。困った。
北岳を正面に見ながら下山  標高2200m付近  10:54

 北岳展望だが、山頂付近はガス、強風で大荒れとの情報。大樺沢は2100m付近まで雪渓が残っているが、今年は少ない方だという。
岩盤帯の急降下  標高2100m付近  11:00

 広河原への急降下。いやな岩盤。うかうかしていられない。まぁだ、これから延々と2時間も下るのかと思うと下る前からうんざりする。着ている服を1枚ずつ脱がなくっちゃ。
至る所にロープ  標高1900m付近  11:45

 想像以上の急降下。ロープが何カ所もあり、なかなか手強い。とろい奴がいて、渋滞している所もある。うっかりすると落石を起こすし極めて危険。眠り姫は難なくクリアしている。お腹空いたね。
M.Yさんの綱渡り
 
 「ワシは昔から綱渡り得意だって知ってた?」
 「だって、いつも自転車操業してるじゃん?」バキ <(_ _)>
白鳳峠登山口  標高1530m  13:15

 途中で昼食休憩をしての急降下。ほぼ時間通りのl下山。しっかしすごい急降下だったね。参った、マイッタ。

 焼津から来たベテランおじさんは40分もここで待っているとのこと。連れはまだまだ上にいたよ。「もぅ、めんどうみきれない」と怒っている。
全員無事下山  

 事故もなく、無事に降りてきました。が、ヒザが疲れのためにガクガク。「はーい、お疲れさんでした。よく頑張りましたね。」でも、明日は恐ろしい筋肉痛に襲われそうでいやな予感がする。

 (注.翌日はいやな予感通り、全員が筋肉痛になってしまった)
あ、使い捨て

 ○が貸してあげた手袋を捨てた眠り姫。そりゃぁ、冷たいよ。そうじゃなくて、単に落としただけです、気がゆるんじゃって。
北岳への道

 この橋を渡れば北岳への道。1昨年の海の日に行ったっけ。

夜叉神峠に戻ってくる  14:25

 13:45発のバスで夜叉神峠へ戻る。広河原山荘始発でないと、とても座れない。45分間バスに揺られて酔った。北岳山荘の従業員とずっと話をしていた。

 南アルプス温泉センターでビールだけ買い、金山沢温泉に入る前にたっぷりと飲む。地元の人がバーベキューやっている。



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