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ポカラにて
レークサイドの土産物店を歩いていると
「イキノブさ〜ん」と声をかけてくれた娘さんと家族
2時間半ほどタクシーに乗って、カーレに入りました。そこからポーター1人ついて、4人で出発しました。ポーターはガイドさんが手配してくれました。
アンナプルナもぼくらのように1週間のコースもあれば2〜3日のコースも、いろいろあるようですね。
宿泊は適当なところにゲストハウスがあり、カーレから5〜6時間歩いてダウリに着きました。はじめ、泊まるところ、あんまり早く着きすぎて、もう少し行こうということになって次の村まで行ったわけです。
全行程、夜と朝の食事は宿、ゲストハウスで作ってもらいました。昼は適当なところの喫茶店で、お茶をよばれながら持参のビスケットなど行動食を食べて過ごしました。そういう休憩所がずっとルート上にあるんですわ。行動食はポカラで買いましたが、なくなったらゲストハウスで買ったりしました。ただ、奥へ行くほど高くなるけどね。

カーレから歩いて2時間ほどのテント場
マチャブチャレを中心とした山々の眺めがすばらしい。
自分で担ぐものといえば、その他に着替えとか、ほんの身の回りの物だけですわ。ポーターは私と先生の荷物など、30〜40kgぐらい担いでいたんかな。まだ二十歳にもなっていない、若い子やったけどね。子供みたいな顔していたね。ポーターは荷物を運ぶ専用の竹籠を持っていて、その籠に客のザックを放りこんで担ぐんです。
みんな、そういう竹で編んだ籠を使っていましたね。いわゆる背負い子ですね、日本のものとはちょっと違いますけど。
その籠、帰りは放っとったけど。捨ててもいいもの、行くときは、こんなんで大丈夫かいな、と心配するぐらい、ボロボロのものでしたよ。担ぐ形も、肩で担ぐんではなく、荷重のかかる紐を額に当ててやるんですわ。
あんまり汚いタオルを使っているんで、「これをやるから、これ使え」と新しいタオルをやったんだけど、大事に直しこんで、最後まで使わなんだ。せっかくやったのに、なんたる奴や、と思ったりもしたけど。
帰ってきて、青穂のオヤジにそのことをいったら、彼も同じようにいっていた。「彼ら、やったって、絶対に使わないよ。」
行程を何泊かに分けて、行ったんだけど、まあ、登りあり、下りあり。そんなにきついということもなかった。
温泉に入る
2日めはジヌーといって、温泉のあるところでした。雨期になったら温泉が洪水で使われなくなるそうです。早く着いたので3人で温泉に入っとったら、ぎょうさんヨーロッパのネーちゃんらが来て、温泉にやってきた。ここらの温泉は水着着て入らないかんそうだが、僕は持ってきていなかったから、フルチンで入っとった。あわてて、上がるからあっちへ行っといてくれと、いうようなことがあった。彼女ら堂々と入ってくるよ。
ここはアンナプルナから大きい川だから、雨期になれば水量の多い川になり、温泉は流れてしまうらしいですわ。乾期のとき、ジヌーの人たちが温泉を作りなおすそうですわ。天然温泉で少しぬるいぐらいで、透明な湯です。ゴムのホースで湯が落ちるようにして上手につくっていましたよ。
3日めはガンドリウムというところ。ここはいいところで、菜の花が咲いていました。ここの宿は先生が知っている宿でして、カトマンズのナラヤンさんの姉さんがここに嫁いでいるそうで、ここの人も喜んでくれました。おかげてたくさんご馳走をよばれました。

トレッキングの道には石を積んだ休む場所が所々にある
右はガイドのアリカワさん、左はポーター
次は4日め、タラバニというところへ行きました。
そこから、次はコラバニというところです。そこは3000mを超えています。タラバニ、コラバニといえば、なんかカニの名前のようです。
バニといえば水のことのようです。お湯のことをパトパニというからね。昔、そこでラクダやロバ、馬に水を飲ましたところとか。ガイドさん、そんなことをいっていたようです。
3000mの丘で御来光
プ−ンヒルというところは、朝日を拝みに行くところですわ。ダウラギルの見える3000mの丘ですわ。外国人はみんなカメラを持って、ダウラギリの朝焼けを撮ったりしていました。僕らも防寒着を着て手袋して、見に行きました。気温は氷点下でしょうね。
次の日は、下りばっかりですわ、コラバニからは。石畳でね。ずっと下りですわ。ヒルチョッピといったかな。
テルペドンガというところに泊まりました。ここもグレリボンダに泊まる予定が、早かったのでもう少し足を伸ばしたんです。ここまでが段々畑のある道でズーッと下ってきました。
次の日は川沿いを歩いてナヤプルというところへ来ました。そこからタクシーに乗ってポカラへ帰ってきました。
コラパニとナヤプルの間にトレッキング許可証を見せるチェックポストがあるんです。そこで、許可証を見せてサインする。多分、許可証がなければ入れないのだと思う。許可に要する料金はカトマンズで払っているので、ここで改めて金を払うことはありません。僕らは東側から登って西へ回ったが、高度順応にはその方がよいらしい。
最も高いところが3120m。もっと北側にはアンナプルナやマチャプチャレのベースキャンプへのトレッキングがあって、それはまた、ずっと高いところ、5000mぐらいにありますが。
行程としてはそんなところですね。
―――水について
みずはカトマンズでボトルを買いました。ポカラでも買えるし、途中の茶店でも買えました。山の奥へ入るほど高くなるね。1.5Lがポカラでは20ルピーぐらいですが、奥のランタン村では100ルピー(200円)しました。なかったら困るので買いますけど。きれいな水が流れているんやけど、飲んだらあかんのだそうです。上に家もあるし、家畜の糞が流れ込んでいるし。それを飲むんやったらボイルせなあかんと、ガイドさんはいっていました。顔を洗うぐらいは大丈夫だそうですが。山間の細い流れでも、飲めない。あかんのだそうです。歯を磨くのもミネラルウォーターです。
現地の人も生水は飲まない。沸かして飲んでいるようでしたよ。ガイドさんも飯のとき、パトパニといって、お湯を飲んでいました。
―――トイレについて
日本人が一番困るのがトイレだと思うね。向こうは紙を使う文化やないから。僕は紙を使ったけどね。使った紙は置いてあるカンカンに入れる。そのカンカンに紙がいっぱいになったら、どっかで燃やすらしい。向こうの人は、便所の中に水があって、杓子で水を汲み、それで洗う。全くの水洗ですわ。杓子を右手で持ち、左手で洗うんです。日本のシャワー式トイレと同じぐらい、清潔にできます。
向こうのトイレは紙を流したら詰まるおそれがあるんだそうです。だから、なるべく紙を使わない方がよい、生信先生もいっていました。溶ける紙を持って行ったらいいかもしれません。
ポカラやカトマンズのトイレでは紙を使ってもいいけどね。一般の家、民家などでは紙を使うことはない。日本人は多分、現地でトイレに困るんじゃないかと思う。清潔じゃないと思ってしまう。水で流したモノは一旦貯めるところがあるようですが、自然に沢に流すようになっているんじゃないかと思います。しやから川の水を飲んだらあかんというんじゃないかな。人糞を畑の肥やしにはしないんじゃないのかな。今度行ったら調べときますわ。ウシの糞を畑に担いで行くのは見たことがあります。

タダバニのゲストハウスノおねえさんと。2700m
ホテルではトイレに戸惑うことはないけど、普通、奥地へ入れば困るでしょうね。
―――ガイドさんとのコミュニケーション
ガイドさんは日本語ができる人やったから、特に難しい問題はありませんでした。先生も知っている人でしたし。
だから、ガイド料はなんぼか、と聞いても、「いや、なんぼでもいい」とか。なんぼでもええ、とは一番困るな、と先生は頭、悩ましていたけど。
ポーターは一日200ルピー(400円)やね。ガイドさんはその倍ぐらいかな。そのかわり、ガイドさんの食事は全部こちらが持つからね。ポーターの食事はどうやっとったか知らないが、全部自分持ち。寝るのも別。どっかにポーターたちの寝るところがあるらしい。ガイドさんは、宿泊料はタダのようなことをいっていました。
ずっと、ガイドさんの知っているところに泊まって行きました。ガンドリウムだけは先生の知っているところに泊まりましたが。知ってるところに泊まったら安心らしい。
―――酒のこと
ビールは山に入ったら高い。あることにはあるが、ポカラやカトマンズのように安くはない。なるべく地酒のロキシーをいただいた。日本でいう焼酎やね。各家庭で造っているから、造り方も違えば、味もいろいろらしい。原料はアワとかヒエとかの雑穀。コメはもったいないから使わないのとちがいますか。それ、先生とよく飲んでいました。
ビールは高いからね。ときに先生と1本だけ飲もうか、ということもあったが。ロキシーはビールびんぐらいで1本50ルピー。ビールはその2〜3倍する。ロキシー1本を2人で飲んだが、よう1本を空けられなかった。ガイドさんも飲めるらしいが、行ってる間は少しも飲まなかった。すすめても、ノドが痛いからと飲まなかった。また、あまり飲むガイドはいけないそうです。酒飲むガイドさんは気をつけないかん、ともいわれています。
そういうことで、12月26日にポカラに帰ってきました。そこでまた、ツインピークス・ホテルに2泊しました。アリカワさん(ガイド)は彼のいなかが途中にあって一旦帰りました。27,28日は先生とポカラの町を観光で歩きました。レイクサイドのホテルへ行って、ボケーッとビール飲んでゆっくりしました。29日にまた、カトマンズへバスで移動しました。
カトマンズでは、アリカワさんが、うち来て泊まれ、泊まれというので、2日間泊めてもらいました。その後、ランタン谷へ行くわけですが、次回にお話します。
―――天気は
この間、天気はバツグンで、快晴、快晴ですわ。
―――トレッキング許可の手続きは
ガイドさんやポーターは不要で、外国人にはトレッキングの許可申請が必要で、その事務所に行って手続きをします。写真を貼り、パスポートNo.国籍、山域、期間とか必要事項を記載します。手数料はなんぼだったかな、はじめは控えていたが、だんだん横着して書かなくなってしまった。先生は几帳面に手帳に書いていましたが。
登山隊は僕らのようなトレッキングとは、また別の許可が必要です。トレッキングでも地域が異なれば、また別の許可が必要です。
これら手数料は観光収入ですが、地域の、森林保全のための目的があるとのことです。昔は各村、村で、次はどこの木を切るか、管理されていたそうですが、いつの頃からか森林が国営となり、盗伐で森林が荒れてしまったそうです。
僕らが回ったあたりは、段々畑を除いたら、さいわいにもシャクナゲの大木が繁り、鬱蒼としていました。
また、あまりに森林が深いところを一人で歩いたらいかんそうですわ。強盗がでるそうです。アンナプルナ・ベースキャンプへの道は一人で歩いたらあかんところだそうです。年に2〜3件の行方不明者がでるそうです。日本人の行方不明のポスターも貼ってあったよ。
―――現地の歌
この間、こんな歌覚えたよと畠井さんにいったら、「私も知ってますわ」とおっしゃったが、意味がわからない。今度行ったら、日本語でどういうことか調べてきますわ。その踊りは沖縄の踊りと阿波踊りをミックスしたようなもので、なかなかリズム感がありますわ。
―――入浴
僕はトレッキング中、温泉に入ったきり、あとは全然入らなかったんです。ポカラに帰ってくるまで、汗はかくけどカラッとしているからシャワーを浴びることもなかった。日本みたいにジメジメしていないんです。先生やガイドさんはシャワーを浴びてましたけどね。各ゲストハウスは、どんな山奥へ行ってもね、ソーラを付けています。貧乏なネパールとはいえ、山奥でホットなお湯でシャワーを浴びられます。
―――総予算
大体17〜20万円。普通のトレッキングと違って、先生の知っているところのホームステイをしたから、長期間の割に安くあがりました。結構贅沢もして。
大概、ツーリストの広告をみれば、1週間で35万円とか書いているけど。トレッキングの許可を取るのも全部自分らでやったからね。ツーリストでやってもらったら手数料をとられます。
健康管理には気をつかいますね。僕は、先生に迷惑かけたらいかんと思って。救急用に下痢、風邪、頭痛の薬は持っていったが、使うことはありませんでした。先生のように詳しい人と行ったら費用も安くあがりますね。
(つづく)
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