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98年6月 必死で登った雲稜ルート 大阪労山救助隊交流屏風岩山行報告 |
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昨年の救助隊交流山行で東稜ルートを登る途中、T4テラスからぽっぽ会の由良君等が登っていた雲稜ルートを見上げた途端、「わー、このルートええわー、来年は絶対にここを登りたい」と栄子は叫んだ。 その時は、いまだ子育て中の夫婦でリスクの多い本ちゃんをするのは今回限りにしたいと思い、しばらくは一緒に登る事は無いと話していたが、1年経ちその記憶も薄れ、又私も今まで雲稜に縁が無くいつか登ろうと思っていたので既定のごとく夫婦で雲稜ルートを登る事となった。 雪渓も落石も無し、T4取付き
6月20日(土) 横尾のテント場にデポして、10時前、青木パーテイの後を追う、今日は東壁大テラスまでなので慌てる事はない。 12時前、T4尾根に取付く、今年は雪も少なく落石も全く無い。3時過ぎT4テラス到着、空身になった青木が既に蒼稜ルートに取付き、内田・坂上が真剣に見上げている。 雲稜ルート 中間の核心部では古い3mmシュリンゲにヌンチャクを通し左手で引き付けるがザックが当たって体が捻じれない。右のハーケンを取り強引に抜け、ピナクルを巻いてピナクルテラスへ出る。セカンドをビレーする間、動悸がおさまらなかった。 T4テラスでは蒼稜ルートを懸垂してきた青木パーテイーが既にビバークの準備に入りながら登攀中の栄子を見上げる。瀬畑夫婦はT4直下にせまる。
2P目 大テラスまでトラバースをしたかったが青木に「石落とさんといてや。」と釘をさされていたので取り止め扇岩テラス泊りと変更、ビバーク態勢にはいる。 ゆっくりと準備を済ませ、ささやかな夕食を楽しむ、ビールL2本、バーボン360ml、マーボウ春雨、焼豚、カレー・・・etc・・・。 雲1つ無い空に星が輝き明日の好天に期待を抱かせる。10時半就寝。 落石も 許してあげよう つばめの仕業
6月21日 寝坊をしてしまい5時に起床、朝食の準備をしていると下でコールする声が聞こえる。もうすでに登攀を始めているようだ。 急いで準備をしていると首に1撃を食らう、慌てて2人で壁に密着するが落石は1発で済んだようだ。幸いたいしたことも無く登攀に支障はなさそうだ。どうやら35m上部小ハングの岩つばめの巣から落ちてきたようだ、盛んにつばめが出入りしている。 登攀の支度を済ませ青木に無線を飛ばす。“最初はゆっくり登る積もりだったが、ガイドが途中に割り込もうとしたので腹がたって急いで登っている事” 更に続けて「自然落石かもしれませんが、先ほど落石が僕の肩に当たりました。気を付けて登ってください。」と怒り口調で話す。 「了解、了解、実はこちらも・・・こうこうしかじか」と説明して青木をなだめる。 3P目 子つばめがいるのか、岩つばめが何度も近くまで飛来し去っていく。空は全面薄雲に覆われ厚みを増してゆく、天気の変化が早いようだ。 栄子が登る頃には青木は扇岩に着き、栄子の下をすぐに追い立てて登り出す、余程急いでいるようだ。 栄子が上がってきた時にはガイドも扇岩テラスに着いたようだ。青木は我々の5m下で確保に入りBCに無線で天気情報を聞く。「横尾小屋の天気図から判断すれば昼過ぎから雨が降りそうです。」と中川さん。 4P目 下では青木に「もう核心部は終わったから降りようか」と言われた坂上、内田が声を揃えて 5P目 6P目 7P目 8P目 9P目 栄子がBCに無線を飛ばす。 しばらくのんびりしたあと、後から登ってきたガイドら3人に挨拶して屏風街道に向かう。屏風の頭からみる穂高連峰は昨年と様相を一変しほとんど雪が見られない。最短距離の赤ガレを見送り最低コルからかすかな踏み後をたどり薮を漕ぎ下る。ここも雪は見られない。ミヤマメシダもたけすぎて鑑賞に向かない。 固沢道に合流しのんびり下ると、本庄橋辺りで雨が降り出しやがて本降りとなる。 2時半、横尾BC着、テントを開けると青木パーテイーはすでに中で寛いでいた。濡れたまま中に入り宴会に合流し、生信さん、中川さん、吉田さんらが作ってくれたご馳走をよばれる。本降りの中宴会は延々と続いた。
ほろ酔い作句列車 98・大坂労山救助隊交流山行帰りの列車にて 以下の句は、穂高上高地からの帰り、信濃自由席でほろ酔い(?ある人は本酔い)気分で皆でワイワイと作りあった歌です。採句は森本栄子さん、良くぞあの雰囲気の中で記録したものと感心するものです。 なお、作句に加わらなっかた方々は、作れなかったのではなく、ただ単に、あまりにも声の大きさに恥かしくて席を離れていた事を、名誉のために追記しておきましょう。 メンバー 大川、生信、中川好治・惇子、青木、内田、吉田、森本栄子・孝司
無線機に 友の声聞く 屏風岩 大川、吉田、中川合作
満天の 星降り注ぐ テラスはいかが クライマー 吉田
どこまでも アブミに抱かれ 屏風岩 森本栄子
岩の手に 抱きとめられて ビバークや 森本栄子
T4の 夜空の星に 想いかな 青木
足広げ 凹角の下 覗き見る 白き流れの 梓川 森本孝司
息荒く 登る雲稜 続くなり 又いつの日か 来るや来らづや 森本孝司
吉田さんへ 風呂上がり 見ればたちまち いい女 森本孝司 風呂上がり うなじしっとり 白い肌 青木
膝頭 君のはどうと 信濃号 吉田
あっぱれや 酒仙中川 眠りても カップ離さず こぼれもせずや 大川
上高地 湯は 坂巻に 風渡る 大川
横尾の 横の岩角で 今日は死ぬやら 明日は死ぬやら 中川
はっと、気が付くと、回りから我々メンバー以外の姿は消えていた。 そこで、とり
酒飲みの 高き声も 限度有り 吉田 記・森本 |
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