窯変
うすあおき色に呼ばれて秋が来た夜明けの足に冴えた素肌に
好きなことばかりしているせいだよと言われて気付く幼さもある
辛口のワイン一本グラス二個寄越すあなたがいないなんてね
海底に沈められたるまどろみにひねもす青き夢ばかり見ゆ
びっしりと体を包む皮膚の様に静かに本が我を見守る
永き夜の心鎮めに眠るまで歌のかけらをころがしている
ひっそりと忘れられたる女よりなお寂しきは朽ちてゆく本
私の三倍ものを言う人と議論にならぬ議論が続く
ひとしきり愚痴をぶつけた君の眼はロバの耳持つ王様のよう
鮮明に見えれば我も見られ居るしんと無慈悲な冬陽の下で