確固たる主張持ち得ず黙す時私はどんな顔をしている
夏の夜の言葉にならぬ苛立ちにグラスに浮かぶ氷山をかむ
雨降ればひときわ声を張り上げる夜の蛙の生生しさよ
得ることのもはや叶わぬまぶしさは声華やかな女生徒の脚
くれないに閉じ込められる気がしては口紅未だ習慣とせず
味気なき室内プールの脱衣場愛を知らざる寂しさを脱ぐ
気のぬけた炭酸水を飲むような台風後の青すぎる空
湯上がりの鏡の裸身そこはかと肉を重ねて二十四となる
やわらかな猫のオブジェを集め置く欠けたるものを補うように
指先に触れる大気の張り詰めて君が求めたラファエロの空
異端者は群れてもわびしさみどりに春めく山と枯れゆく竹と
白桜は泣くように咲くかげろうの羽思わせるみどりの中で
私は七色の風君の見る今の私は今だけのもの
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