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白色に土地の名前を染め抜いた提灯ゆれるこちらむこうに 煌々と山車蔵光りその前で夜々鳴物の稽古行う スペインの牛追い祭りそれよりも町駆け抜けるだんじりが好き 照らされていよよ美しだんじりが闇の奥からまたやってくる 語気荒くきつい泉州言葉さえ「快」と思えりだんじりの日は |
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余所者がよそものならぬ場所求めよそからよそへ向かえり今日も 熊蝉が消えて蜩鳴く頃は疎開子のような夏を思えり 金銀の紙の灯籠いただいて今宵夜通し優しく踊ろう 桃色の揃い浴衣とすれ違い暗き山鹿に帰ろうかえろ 一人立つ阿蘇のあおさに寛いでしばし私を信じてみよう |
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夏服の少年風に愛されて青い稲穂の間に消える まだ青い稲穂が揺れて思い出すむかし信じたあなたの嘘を そしてまた私も他者に棄てられる水の冷たさつめたい痛み くれないのこころと魚が飛び込んだ金魚模様の私の浴衣 君ここに呼び寄せ我の捕虜とする紺色浴衣の模様をほどき ただ遠く仰ぐ花火はあっけなく仰ぎ見るものみなあっけなく |
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船旅は口軽くするものなのか身の上話聞きつつ過ごす 集団は強し個人は弱しとは言わないけれど少し頷く 近過ぎて似過ぎて差異が許せないそれだけなのかそれですむのか ナショナリティ、属籍などを乗り越えて誰にでもある善意と悪意 うらうらと晴れたるキョンジュ黙々と仏の前を通り過ぐ我 石段を登る百まで数えつつ百を越えたらまたはじめから |
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受話器より黒き毒薬入り込むああハムレットの父王のよう 自家製の梅酒の瓶を這うような澱ならばまだ救われるけど わたくしの心の澱をかき立てる声があります 逃げられません ナンセンス とはいえ楽しあなたより絵文字だらけのメールが届く 蓮花のやたらめったら咲く国へ行こうか今度時間を作り まだ這っていますしばらくやめません呟いている水無月十日 |
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精霊会 胡蝶また迦陵頻伽の舞人は今年も男子小学生のみ かもじ付け顔に真白い粉つけて飾りを持ちて黙す少年 曲残りしかし舞楽の型絶えて菩薩の舞い手が舞台を廻る 場を共にしているだけのわれわれの場を共にすることこそが意義 亀の池の亀は凶暴・好奇心旺盛にして舞を見ている 舞終えし子らの湯浴みの声がする本坊奥の庭園行けば |
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前の春君と眺めし花筏眺むことすら忘れし今年 忘れ貝ひとわすれぐさ忘れ水わたくしが今欲しいものたち 荒ぶるは我が魂か水煙の向こうに霞む山桜花 そぞろ神我にとりつき旅をする青春18切符期間は 待ち合わせするたび常に待たされる普通列車で行く九州路 おみやげは買わないルールまた破れ猫のオブジェがまた一つ増す |
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泣いていた? いいえわたしはきのうより見えない風をみていたのです ごぼう削ぐように削がれし精神を抱いてこのまま町へ出ようか 締め切りが迫れば食べて太る人 食欲うせてやせてゆくわれ かなしいと言えばかなしくなる心 いちがつ冴えた風に向かえば |
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